★★２０００年白鳥令の活動★★

民主化支援活動への努力

　白鳥　令と日本政治総合研究所は、この数年、民主化支援の国際的二大機関、米国の首都ワシントンＤＣに本部を有する ＩＦＥＳ （International Foundation for Election Systems）、 および 国連がスウェーデンの首都ストックホルムに設立した ＩＤＥＡ （International Institute for Democracy and Electoral Assistance） と密接な関係を保ち、開発途上国や中東欧の諸国の民主化支援・民主的選挙の実施支援活動により大きな努力を傾けて来た。

ワシントンの本部で開かれるIFESの国際評議員会

　たとえば、日本政治総合研究所は、１９９９年１２月３日に東京でアジア財団および Interband 等国内の民主化支援の市民団体と共催で、「冷戦後世界における民主化・選挙支援シンポジウム」（プログラムはここをクリック）を開催している。
　白鳥　令は、ＩＦＥＳの国際評議員を務めると同時に、ＩＤＥＡでは政党や政治資金の出版のプロジェクトに関係しているが、２０００年も、１９９０年の民主選挙に関係したネパールを、３月に民主化に関する支援活動の一環で訪問して、国立トリヴハン大学等で講演し、４月には南アフリカのボツワナ共和国で開催された「南部アフリカにおける持続的民主諸制度創設」に関する国際会議で「政治資金問題」で講演する等の活動を行っている。
　２０００年秋には、１０月２８日に行われたコソボの行政区議会選挙の監視に、ヨーロッパ評議会選挙監視団の専門家として寝袋持参で参加をした。
　白鳥自身は、民主化支援活動を自分が出来る国際的社会貢献のひとつと考え、政治学者として当然なすべき義務と考えているようである。

２０００年４月ネパールのコイララ首相と懇談する白鳥　令

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白鳥　令２０００年の活動日程

３月１日（水）
　　　　　ノルウェー国立ベルゲン大学社会保障研究所で講演
　　　　　演題「日本型福祉国家とその挑戦」
　　　　　"Japanese Welfare System and Its Current Challenges"

ベルゲンにあるハンザ同盟時代の倉庫群（世界遺産）

３月３日（金）
　　　　　スウェーデンのストックホルムにある民主化支援研究機関ＩＤＥＡ訪問
　　　　　「政治資金に関するハンドブック」出版で打ち合わせ

３月６日（月）
　　　　　デンマーク国立社会保障研究所で講演
　　　　　演題「日本型福祉国家とその挑戦」
　　　　　"Japanese Welfare System and Its Current Challenges"

３月９日（木）−３月３月１５日（水）
　　　　　国際交流基金の依頼による英国講演旅行

３月１０日（金）
　　　　　オクスフォード大学セントアンソニー・カレッジ日産日本研究所で講演
　　　　　演題「自民一党支配崩壊後の日本政治」
　　　　　"After the One-Party Dominance: 
　　　　　Japanese Party Politics since 1993"

３月１３日（月）
　　　　　シェフィールド大学日本研究センターで講演
　　　　　演題「自民一党支配崩壊後の日本政治」
　　　　　"After the One-Party Dominance: 
　　　　　Japanese Party Politics since 1993"

３月１４日（火）
　　　　　スターリング大学日本研究センターで講演
　　　　　演題「自民一党支配崩壊後の日本政治」
　　　　　"After the One-Party Dominance: 
　　　　　Japanese Party Politics since 1993"

３月２６日（日）−４月４日（火）
　　　　　駐日ネパール大使の要請によりネパールを訪問

ネパール　パタン市の王宮広場

３月３０日（木）
　　　　　国立トリブヴァン（Tribhuvan）大学
　　　　　ポカラキャンパス（Prithivi Narayan Campus）で講演
　　　　　演題「アジアの経済発展をめぐって　
　　　　　−日本型発展モデル、人権、経済成長−」
　　　　　"Some Thoughts on Economic Development in Asia: 
　　　　　Japanese Model of Economic Development, Human Rights 
　　　　　and Economic Growth"

３月３１日（金）
　　　　　国立トリブヴァン（Tribhuvan）大学
　　　　　カトマンズキャンパス（Central Campus）
　　　　　ネパール・アジア研究センター（ANC）で講演
　　　　　演題「自民一党支配崩壊後の日本政治」
　　　　　"After the One-Party Dominance: 
　　　　　Japanese Party Politics since 1993"

４月２日（日）
　　　　　ネパール首相コイララ（Girija Prasad Koirala）氏と会見

４月３日（月）
　　　　　バンコクでタイ政府選挙管理官アルヤ（Gothom Arya）氏と懇談

４月１２日（水）
　　　　　大阪有恒クラブ講演
　　　　　「２１世紀の政治はいかにあるべきか」

５月８日（月）−５月１０日（水）
　　　　　ボツワナで開催されたスウェーデンの
　　　　　民主化支援団体International IDEA主催の
　　　　　「南部アフリカ地域における持続的民主制度創設」会議に出席・講演
　　　　　演題「アジアにおける政党の資金問題」
　　　　　"Funding of Political Parties in Asia"

ボツワナ北部ザンベジ川の夕暮れ

５月２４日（水）
　　　　　フォーリンプレスセンターで南西アジアのジャーナリストに講演
　　　　　演題「戦後日本の政治と経済」
　　　　　"Japanese Politics and Economy since the End of World War II"

７月３日（月）
　　　　　ボスニア民主主義研究所主催の第３回ボスニア平和国際セミナー
　　　　　「多人種社会における民主主義と人権」で基調講演
　　　　　演題「民主的政府と分裂国家」
　　　　　"Democratic Government and the Divided Country"

７月６日（木）
　　　　　エストニアで開催される世界シミュレーション＆ゲーミング学会
　　　　　（ISAGA）に日本シミュレーション＆ゲーミング学会会長として出席

８月１日（火）−８月５日（土）
　　　　　カナダケベック市で開催される世界政治学会（IPSA）に出席
　　　　　政治腐敗・政治資金研究部会（RC-20.3）で報告（２日）
　　　　　演題「政治資金研究における方法論・概念・実際・協力」
　　　　　"Methodology, Concepts, Training and Communication 
　　　　　of Political Finance Research"

世界政治学会（ＩＰＳＡ）における政治資金のパネル

９月１２日（火）−１３日（水）
　　　　　米国ワシントンにある民主化支援団体ＩＦＥＳの国際評議員会に出席

１０月２１日（土）
　　　　　会長をつとめる日本シミュレーション＆ゲーミング学会大会で報告
　　　　　演題「政治における合従連衡の理論とゲームへの応用」

１０月２３日（月）−１１月１日（水）
　　　　　ヨーロッパ評議会チームの専門家としてコソボの選挙監視に従事

コソボのチャブラ村で投票箱を点検する白鳥令

１１月２２日（水）
　　　　　（社）大阪倶楽部で講演
　　　　　演題「２００１年参議院選挙とわが国政党システムの将来」

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白鳥令の新しい本（２０００年）

白鳥　令編　『福祉国家の再検討』

新評論２０００年３月刊 ・  定価：3,500円＋税

序章　福祉国家の構造的次元
白鳥　令（五味　太始訳）

第1章　福祉国家の政治的再建
シュタイン・クーンレ（白鳥　浩訳）

第２章　デンマークにおける福祉国家の発展と現状
ニールス・ブロウ他（吉武　信彦訳）

第３章　スウェーデン福祉国家の現在の諸問題と将来　
スヴェン・Ｅ・オルソン＝ホート（小川　有美訳）

第４章　大量失業・高齢化時代へのスェーデン的戦略
グン・フランセーン・ユング（小川　有美訳）

第５章　１９９０年代におけるフィンランドの経済危機と社会政策
ハンス・ウーシタロ（佐藤　陵一訳）

第６章　２１世紀における新しい福祉国家のモデルに向かって（日本）
丸尾　直美（五味　太始訳）

第７章　タイにおける現代福祉制度の出現
デチャ・サングカワン（齋藤　友之訳）

第８章　タイにおける社会福祉
プラチュアプ・ナムチィプ（齋藤　友之訳）

第９章　住民のエンパワーメント　−代替的社会福祉計画−（フィリピン）
ミラグロス・Ｉ・イアネス（菅谷　広宣訳）

第１０章　胎児期の福祉国家は死産へと向かうのか（フィリピン）
アルフレド・Ｃ・ロブレス・ジュニア（菅谷　広宣訳）

付章　福祉国家への新戦略　−未来へのノート−（韓国）
鄭　基源（孫　尚仁訳）

あとがき　市民度指数・人権指数・ひとり当たりＧＮＰ
白鳥　令