公演計画

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1 公演名
親と子に捧げる創作音楽劇「美濃のふるさと昔話」県民文化祭「一粒の豆」より
2 公演趣旨
最近、全国各地の文化事業として、さまざまな創作舞台が上演されています。美濃市においても市民参加による創作音楽劇は、感動的な舞台を生み出し注目されるようになりました。今回は、出演者を市民一般より広く公募して、美濃市にかかわる方々が中心となり音楽をとおしてふるさとに伝わる物語を後世に残したいと企画しました。音楽・演劇・舞台美術などさまざまな芸術が一体となって創りだす総合芸術として地域の芸術文化活動の向上に寄与することを目的とします。
3 公演日程
美濃市文化会館
平成18年3月11日(土)午後6時30分開演・12日(日)午後2時00分開演
4 座席区分
自由席
5 入場料金
一般…2,000円/高校生以下…1,000円
6 主  催
「ふるさと昔話」公演実行委員会
美濃市、美濃市教育委員会
7 後  援
岐阜県、岐阜県教育委員会(予定)
8 スタッフ
作曲・演奏 藤掛廣幸/台本・演出 松岡直太郎
9 出演者
公募によるキャスト及び合唱団
10 練習計画
7月より週1~2回程度実施
11 あらすじ
この音楽劇は全部で4つの話のオムニバスで構成されています。いずれも美濃市・関市に伝わる昔話を題材にしたものです。オムニバスではありますが、バラバラの寄せ集めにならないよう、「昔話は、生きる喜びと思いやり、人の心の美しさを、今も私たちに語りかけている」というテーマで統一されたストーリーになっています。

一幕一話・猿丸と母

里の若者猿丸は・高賀山の魔物を退治した都の武将藤原高光と・里の娘あきよとの間に生まれた。生まれて間もなく父高光は二人を残して都に帰って行った。
瞬く間に十数年が過ぎた・紅葉の美しい晩秋・里人に支えられ和歌を愛して静かに暮らす二人の元に・都の武士が一通の便りを届けた。猿丸に都に来るようにと父からの誘いだった。母子を捨てた父を恨みながら都の父に憧れる猿丸・母あきよは猿丸を都に送ることを決意した。その思い出が猿丸の一首になった。

一幕二話・名なし木

村の庄屋金右エ門は・圧政に苦しむ村人たちを救うために代官屋敷に出かけたが決裂・代官を斬殺した。金右エ門は磔獄門・その処刑前夜・村人たちは筵旗を立て竹槍を持って刑場を取り囲んだ。
一目会いたいと必死に願う妻ときに・金右エ門は面会を許された。思いがけない妻と村人との再会に・金右エ門は切々と事の顛末を語り村人たちに後を託した。そして処刑合図の太鼓の音が鳴り響いた。

二幕三話・狐の嫁入り

時は不景気・さっぱり下駄が売れない下駄売り権太は・いつの間にか・狐と狸が化けると噂の上有知峠まで来てしまった。
深夜・怪しい娘が通りかかった。さては狐か狸と縛り上げるが・後を追ってきた村人たちに・庄屋の娘だとやり込められる。落胆した権太に庄屋の娘と村の娘たちが下駄を買ってくれた。大金を貰ってご機嫌な権太の前を・美しい花嫁行列が通りかかった。

二幕四話・豆の木地蔵

村に寺を建てた尼ちとの豆の木地蔵は万病に効くと村中の評判だったが・ちとには辛い過去があった。今日も村の子供たちにせがまれちとは幼い頃の出来事を語り始めた。
……昔・義母いわと義妹いくと三人で暮らしていたが・貧しさに耐え切れなくなった義母に計られ・ちとは家を追い出された。空腹で倒れたちとは・道端の地蔵から一粒の豆を授かり命を救われた……ちとが話し終えた時・目を病んだ乞食の母子が・豆の木地蔵の噂を聞いて訪ねてきた。その声は・忘れられない人の声であった。

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