平成12年試楽日
アノ人たちのこれから

出演者…福永さん
松本さん
高橋さん
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(福永さん登場)
福永さん みなさん、こんばんは。今日はわっちの法話を聴くためにぎょうさん集まってもらってすまんなも。ほんならこれから天声を伝えるけど、その前にいつものようにみなさんで一緒にご唱和を頼むんな。ええかな。最高ですか!?……………ちょっと今日の信者のみなさんは反応がねぇなも。まいっぺんいくなも。最高ですか!?……………
(松本さん登場)
松本さん ちょっとちょっと福永さん、おまはんとこはあいかわらず元気がええなも。わっちんとこは例の地下鉄事件以来、破防法やらナントカ新法やらと、好き放題に痛めつけられておるなも。
 そりゃそうやて、松本さん。おまはんとこは人の命まで奪ってまうであかんのやなも。命を取らずにゼニを取る勘考をしなあかんなも。
 本当に福永さんの言わっせる通りやなも。わっちんとこなんか岐南町でも関市でも近所の鼻つまみ者みたいに扱われるし、パソコンショップもやめてまってさっぱり活動資金が入らんようになったし、これからどうしようかと悩んでおるところやなも。
 それは身から出たサビというやつやで、松本さんとこはまぁ人目につかんように、ひっそりと生きていったほうがええんやねぇかな。
(高橋さん登場)
高橋さん これこれ福永さんと松本さん、こんな人目につくところで立ち話をしておって大丈夫なんかな。どうせおまはんたのことやで、また何か悪いことをたくらんでグルになっておるんやら。
 誰かと思ったら高橋さんかな、人聞きの悪いことを言いんさるな。それにグルてったら今やおまはんのほうが有名やねぇかな。それはそうと、おまはんもとうとう警察のお世話になってまったんやが、これからも活動は続けるんかな。
 これもサイババが勝手に決めやしたことやで仕方がないなも。それにわっちんとこは今度新しい活動を始めることにしたんやなも。
 何な、このご時世に新しい活動てって、高橋さんとこもいよいよ天声を伝えるのが幸せにつながることに気が付いたんかな。
 たわけたことを言っちょんせぇ。そんなインチキ話とは違うなも。四月から介護保険制度という新しいしくみが始まったもんで、わっちんとこも介護サービスという活動を始めて、人の命を救いつつ大もうけしようと考えておるんやなも。
 そんな大もうけができる活動があるんなら、わっちんとこも仲間にしてもらえんやろうかな。
 あかんあかん。介護サービスはわっちんとこやで成功するんやなも。
 高橋さんとこだって、命を救うとかいいながら人の頭を叩きっからかしたり、ミイラのまんまでほかっておいたりしとるんやねぇかな。そんなとこに介護サービスを頼むような人はおらんなも。
 あれは叩きっからかしとるわけやなくて、シャクティパットといって信者にしか施さへん治療行為やなも。介護サービスには相手を大事に扱う心が肝心やで、わっちんとこなら大評判間違いなしやなも。
 おまはんとこでなけな介護サービスはあかんかな。
 わっちんとこやなけな、絶対にあかんわな。
福松 そらまたどうしてやな。
 さぁ、わっちんとこが介護サービスをすればなぁ。
福松 どうじゃな。
 なんでも大切(定説)にするわな。
エッキョー

作者のつぶやき どうでしょう。それぞれ3人が誰のことかわかってもらえたでしょうか。団体の名前を出してしまうとあまりに直接的なので扮装と台詞でわかるように努力しました。去年の審査講評で“わかりやすい落としでよかった”というコメントがいくつもあったので、今年の落としはアホみたいに単純なものにしてみました。

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