『琥珀の望遠鏡』 固有名詞及び重要語句・事物編

ここでは、人名以外の固有名詞を中心に、作品中の重要語句を取り上げた。
項目欄の「章」欄は、その事物が最初に話題となった章番号を示す。

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名     前
説            明
アスリエル卿の世界
「からっぽな世界」と同義。
26
真理計(アレシオメーター)
描かれた図柄と、それを指し示す針との関係を読み取ること
によって真実を知ることができるが、扱うためには熟練が必
要。ライラは天性の才能で読み取れるようになった。
2
「いくつもの幹を持つ巨大なマツ」
オックスフォードの植物園に実在するこの木について取り上
げないわけにはいかない。本作で特別な役割があるわけでも
なく、ただ単に情景描写の中にさりげなく織り込まれている
だけなのだが、これこそ「ファンタジーの父」と呼ばれる、
J.R.R.トールキンが愛してやまなかった木なのである。
ファンなら一度ならず目にしたことがあるはずのトールキン
最後の写真もこの木を背景に撮られているのだ。
38
意志機
アスリエル卿陣営が開発した兵器。ダイモンを持った人間だ
けが操れる。意志の力を動力源とする。
16
インターシジョン
人とダイモンを切り離すこと。その際莫大なエネルギーが放
出される。
25
王立教会
ウィルの世界で300年前に創設された自然科学学会。
27
「神の破壊者」
崖鬼による「神秘の短剣」の呼称。
24
「からっぽな世界」
アスリエル卿が要塞を築いた世界。思考力のある生物が存在
していないことが選ばれた理由である。
16
ガリベスピアン
身長20センチほどの種族。尊大で短気。寿命は9〜10年
程度。足のけづめに毒を持つ。我々とは異なる世界に住んで
いるが、そこに住む人間たちの迫害を受け、多くがアスリエ
ル卿陣営に身を投じている。
5
監督大学
教権機関のひとつ。
6
規律監督法院
教権機関のひとつで、もっとも積極的に活動を行っている。
5
クラウデッド・マウンテン
オーソリティの要塞。「シャリオ」とも。
2
崖鬼(クリフ・ガースト)
凶悪な魔物。集団で行動し、知性は高くない。
3
グレーザー
ミュレファの世界に住む、「草をはむ動物」。知性は低い。
7
献身評議会
教権機関のひとつ。かつてのコールター夫人の資金源。総献
身評議会とも。
6
「琥珀の望遠鏡」
メアリー・マローン博士がウルシを使って作ったプレートを
両側に取り付けた筒。スラフ(ダスト)を見ることができる。
本作の重要アイテムである。
20
ゴブラー
第1作で「人さらい」集団として登場した組織。実態は献身
評議会そのものであった。
13
ザリフ
ミュレファの個人について指す言葉。
10
サンジャンレゾー
ライラの世界にある大瀑布の名。巨大な水力アンバリック発
電所がある。
24
死者の国
「死者の世界」とも。その名のとおりの場所である。
13
死者の世界
かつてオーソリティが造った「捕虜収容所」。
2
事前赦免
まだ犯していない罪を償うために相応の苦行を行うことで与
えられる。
6
ジプシャン
ライラの世界でライラを保護していた一族。
3
ジャイロプター
ヘリコプターのような航空機。飛行船より速く飛べる。
5
シャドー粒子
ダストのこと。
7
シャリオ
オーソリティの要塞であり、宮殿のこと。
2
車輪のさやの木
ミュレファが「車輪」として用いるさやを育む木。
7
十字弓
規律監督法院の指示を受けたスイス護衛兵の用いる武器。射
程距離500メートル。1分間に15本の矢を放てる。
12
ジョーダン学寮
ライラの世界でライラが育った場所。
13
神秘の短剣
あらゆる物質を切ることができるだけでなく、世界に「窓」
を切り開くことができる。第2部においてウィルがその「守
り手」となった。「あるもの」だけは切ることができず、場
合によっては…。
2
水晶の間
クラウデッド・マウンテンにある部屋。オーソリティが引
きこもっている。
5
スバールバル
イオレク・バーニソンの王国がある島。ライラの世界にある。
3
スペクター
謎の魔物。大人(のダイモン)だけを襲う。
2
スラフ
ダストを指すミュレファの言葉。
17
聖ソフィア女子学寮
ライラの世界にある。ハンナ・レルフ女史が学寮長を務めて
いる。
38
聖霊の業協会
教権機関のひとつ。規律監督法院とは対立している。
5
セント・ジェローム大学
ライラの世界のジュネーブにある。教権の拠点のひとつ。
6
セント・フィロメル修道会
ライラの世界にある。規律監督法院の影響下にある。
6
待機所
生きている物が誤って死者の世界に入り込んだ場合、死ぬま
で待つための場所。「待機場所」とも。
19
ダイモン
守護精霊。ライラの世界の人間は必ず持っている。持ち主が
思春期を迎えると形が定まる。ライラの世界の人間でなくて
もダイモンを持つ場合がある。
1
ダスト
本シリーズのキーとなる物質。人間が肉眼で見ることはでき
ないが、さまざまな方法で存在を確かめることができる。
「シャドー粒子」「スラフ」など、世界によって呼び名が異
なっている。「物質が物質を愛し、自らについてもっと知ろ
うとするとき」、すなわち「生きているものが自分自身を意
識するとき」に生ずる。
2
チガーゼ
チッタガーゼの略称。
2
チッタガーゼ
ライラとウィルが出会った街。「交差点の世界」にある。
2
チッタガーゼの世界
他の世界との「交差点」のような役割を果たしている世界。
「神秘の短剣」はここで作られた。(前作では固有の名前を
与えられていなかったので、仮に「交差点の世界」として表
に入れてある。)
2
チョルンセ
アーマが住んでいるところから3時間ほどのところにある
街。ライラの世界にある。
4
天使(エンジェル)
純然たる精神的存在。ダストから生まれた。
2
天使の塔
チッタガーゼにある塔。「神秘の短剣」が保管されていた。
10
天上の王国
すなわち天界。オーソリティの住む世界を指す。
16
天然磁石共鳴器
ガリベスピアンが連絡用に使う機器。
5
トゥアラピ
ミュレファの世界に住む鳥。ミュレファにとっては天敵。
10
トロールサンド
ライラの世界にある。魔女の領事館が置かれている。
23
「トンボ」
ガリベスピアンが乗り物として育てる。ガリベスピアンの
部族ごとに異なる特徴を持つ。たとえば、ティアリスの場
合は赤と黄のしまもよう。サルマキアの場合は細身で暗闇
で青く光る、といったように。
9
ノットウッド(からみ木)
ミュレファが育てている木。
17
ハービー
人間の女性の顔と胸を持った怪鳥。オーソリティからあら
ゆる幽霊のいちばん嫌なところを見抜く力を与えられ、そ
れを糧にしている。
21
「ふう」
「比喩」にあたるミュレファの言葉。
17
フェンズ
ジプシャンの本拠地。イングランド東部にある未開地。ラ
イラは第1部で実際にそこへ行ったことがある。
35
聖教会(ホーリー・チャーチ)
実質的にライラの世界を取り仕切っている。多くの教権機
関を持つ。
6
ボルバンガー
第1作で子供たちを忌まわしい実験に供していた研究所の
ある場所。
5
ホロドノイエ
全てが「垂直でない」村。
8
ミュレファ
メアリー・マローンが踏み入った新たな世界で出会った奇妙
な生物。高い知性を持ち、植物の種子を使った「車輪」で移
動する。個人について指すときは「ザリフ」という名称を用
いる。
7
モスクワ大公国
ライラの世界にある国。リー・スコーズビーを殺した軍隊は
この国のもの。
3
誘惑者
ライラを「誘惑」する役割を担った者。メアリー・マローン
博士のことである。
6
6月24日の正午
ライラの世界における洗礼者ヨハネの祝日。ライラとウィル
にとっては特別な「約束の日」である。
38

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