オクスフォードの植物園にあるヨーロッパクロマツの木。トールキンはこの木をこよなく愛したという。 恥知らずの私は、この由緒正しき木の下で、飛びきり不遜な真似をしてしまった。その証拠写真が左である。なんと『J.R.R.トールキン 或る伝記』に掲載されているトールキン生前最後の写真と同じポーズでカメラに収まってしまったのである。 自己満足、ここに極まれり! しかし、右下のみっともない被写体を無視して見ていただければ、この木の圧倒的な存在感を少しは感じていただけるのではあるまいか。私の貧弱なカメラには収めきれなかったが、上にいくに従い複雑にねじれを増す枝ぶりは、壮観であった。また、本当にこんな木が実在しているという事実に、私はある種の感動を禁じ得なかった。 |