2006年12月20日 |
恒例の年忘れフィールドワーク。
今季の不運、不作、不調を全て水に流し、来季の幸運を祈りつつ歩く。
畑のはるか向うには、青空をバックに聳え立つクヌギの巨木。
もしかしたら・・・という期待を胸に、うねる農道伝いに遠回り覚悟で近づいてみる。
が、2本ともご長寿のうえ、いたって健康体。
ほのかな期待は、瞬時に消えた。
次は山へ登り、裏側から気になるポイントへ。
尾根上にそこそこの樹はあるものの、高く飛翔できない種類の昆虫にとっては
樹液に集まりにくく、不利な立地条件といえよう。
したがって自らクワガタの気持ちになり、斜面を下っていったほうがよい。
自然の摂理で、朽木も斜面を転げ落ちていくし。
その意味では、この樹はベストポジションにあるといえるだろう。
パラボラの中心に電波が集まるのと同じ原理?
次は、例の休耕田の近く。
ここはまさしく、"瓢箪から駒”であった。
夏に何度来ても、永遠に見つからなかったであろう。
▲根元と上に洞があり、無傷。
▲こちらも無傷。夏が楽しみ。
帯状に続いている明るい雑木林へ。
ミヤマが生息しているところだが、今日は未到達の端の方までしつこく探索。
最初のうちは楽だったが、進むにつれ斜面は急になり、
竹林、藪、常緑樹が密生して、かなりしんどくなった。
成果はこの1本だけ。
アレは嫌というほどたくさん発見されたが、
今の私にとっては不要なので無視した。
("アレ”とは、アダルト関係にあらず)
同じルートを引き返し、ちょっと離れた場所へ移動。
以前から何度となく遠目に見てはいたが、黙殺していたところだ。
その理由は、コナラ・クヌギ以外の広葉樹しかなかったから。
しかし、物事は一面だけで判断してはいけないのであった。
ちょっと死角に廻りこむと、クヌギの純林があるではないか。
残念ながら藪が濃く、日没による暗闇のため中途半端な探索に終わった。
ちょうどクヌギの一部が伐採されたばかりだった。
う〜む、(採集者的には)手遅れであったか・・・。
それにしても、直径10センチほどのものは菊炭用になるが、
太い材はこの時世、いったいどのように消費されるのだろうか。
日が短いためあまり広範囲に動けなかったが、
精査できた分、まあよしとするか。