2005年8月20日 (東京都) |
3年前のゴールデンウィークだった。
ヒメオオ採集の下見のため、往復12キロの林道を歩きながらヤナギを探したことがあった。
今回は懐かしいその道を、Pさんの灯火セットを車に積んで楽々と終点到着。
Pさんの狙いはオニクワガタ。
だが、私はオニクワの生態についてほとんど知らない。
車内でこの地域での採集記録の話などを聞かせてもらううち、けっこうオニクワへの興味が湧いてきた。
残念ながらポイントの周囲は半分が植林で、谷を越えた斜面が広葉樹林帯である。
この灯火セットはコンパクトかつセッティングに工夫がされており、感心させられた。
横長の脚立に取り付けられたライトは照射角度が変えられ、さらに脚立ごと回すことによって
斜面を狙い通りに照らすことができる。
巻き取り式のスクリーンは、蛾を払い撤収するのに便利だし、発電機も思ったより軽く静粛だ。
私がこんなセットを持っていたら毎週、出かけてしまうかもしれない。
7時半ごろ、2つの水銀灯が輝く。
15分ほどして、メインの水銀灯前にミヤマ♀が飛んできた。
この調子で後続が期待されたが・・・。
ほどなく煌々と輝く満月が「今夜の主役はオレだ!」と言わんばかりに、
稜線から姿を現した。
蛾の飛来数も少なく、月もいっこうに雲に隠れるつもりがなさそうなので、
2時間ほどで白旗をあげ降参。
▲近くのミズナラでは、シロスジカミキリが樹皮をかじり産卵中。
気温は20℃を超え無風だったが、月齢、広葉樹林とその距離、飛来するムシの発生ピークなど、
灯火採集で好結果を得るには、それなりの経験、カンと読みが必要だなと思った。