2005年7月24日                       

県内の秘境?と思われる里山地帯へ向かう。

「先頭打者、初球にツーベースヒット!」
みたいな感じで、最初の探索地に近づいたとたん、いきなりボコボコクヌギが目に飛び込んできた。
もんさんの背丈の2倍ほどの高さまで樹液が出ていて、オオムラサキやカナブンがついている。
こりゃあ、めちゃ幸先いいぞ!

▲けっこう急斜面なのにクヌギが多いのだ。

さらに林道で峠を越え、谷沿いの林へ。
ココもボコボコの木が多い。しかし採集者も多そうだ。



今回いたるところで目にした、というか目立ちすぎる艶やかなキノコ。
傘の直径が15cmくらいある。
タマゴタケではないかと思われる。



またひと山ふた山超えて、斜面の植林帯にクヌギ林を発見。
谷沿いには、ほだ木がいっぱい。
あたり一面、すっぱい強烈な匂いが漂う。

▲カナブンやコクワしかいなかったが、オオクワが入ってもおかしくないよなぁ。


このあと、峠越えをしようと頼りない林道を登る。
ダートになり、さらに轍が深く路面が荒れて草ぼうぼうになり・・・、ついにスタック!
もときた道を逆戻り。

途中、何箇所かルッキングしながらじょじょに奥地へ。
エゴノキの根元に赤っぽい糞がたくさんある。
たぶん、根元に穿孔したボクトウガの幼虫のものではないか?



林道の終点に停車し、谷の奥へ道なき道を進む。

▲堆肥の海を吸っているオオムラサキ。上品な姿に似合わないぜ。


コナラ、クヌギ、イタヤカエデなどの巨木が生える斜面にやってきた。
決定的な木が見当たらず、テキトウな地点で見切りをつけて引き返したが、なんか気になる。
冬場にもう少しじっくり見てみたいと思う。



上記の場所の近くに、お宝の木発見!
ノコ、スジ、コを確認。ミヤマも来るだろう。



草むらを泳ぐ先頭のヤマトさん。前方のクヌギの島へ上陸だ。



ここは根元のめくれが多く、さほど荒れていない感じ。
でかいノコペアがいた。
頭上の洞にアカアシ♀が潜りこんでいた。



気がつくともう午後一時すぎだ。
いたって庶民的な食堂に入り、地元民のごとく昼食。
氷水をがぶ飲みしながら、てんぷら定食でエネルギー充填。


さて再開。
この木は昨年に見つけたが、夏場に見るのは初めて・・・というか
その存在を忘れていた。



昨年、もんさんと大ヤブコギをした懐かしい場所へ。
さすがにだ〜れも入った痕跡がない。
夜はかなりのムシが付きそうである。



ふと目に留まった帯状の林。
かなりのお宝木を秘めていそうな予感がした。



農作業中の方にご挨拶して、探索させていただく。
ここはすごかった。感動した。
洞・めくれ付き樹液クヌギが計6本!
しかも、ほとんど手付かずで残されている。

▲昼はオオスズメバチをもろともせず、もんさんがミヤマ♀を発見。夜の部ではカブト多数。


▲オオムラサキとカナブン(左)とスジのペア(右)



▲カブトとミヤマ♀(夜の部)


え〜と、これはどこだったっけ?
あまりに多数のポイントを回ったので、あとで写真見て迷ってしまった。
これも谷沿いのクヌギ林。樹液は少ないが、樹上にミヤマが張り付いていた。
やっと♂が見つかった!



太い樹液クヌギが数本あるところ。
ここにもオオクワがいておかしくないと思う。
でも残念ながら人は入っているので早い者勝ちか?

▲ミヤマカミキリもうようよしていた。右は樹液にいたアカアシ♂。


採集の充実度とは、どのように測られるべきか?
個人個人さまざまである。
目的種をゲットできた、とか「○○クワガタ2♂3♀」という数字で語られる成果も、採集の充実度と大いに関係がある。

私は、そのたびにいかに新鮮な体験や驚きがあったか、ということがいちばんデカイと思う。
見知らぬ土地で採集適地を探していくプロセスから、また継続していく活力源が生まれてくる。

今回は夏としては珍しく、新ポイント探しと既知のポイントめぐりをチャンポンで行なった。
昼間、新たなポイントでよい木が見つかれば夜に見に行き、藪が深くて入れなければ深追いせずに冬場に精査する、
というスタンスだ。これが見事にはまって、とても楽しかった。
ヤマトさん、もんさんどうもお疲れ様でした。