2005年5月6日                       

GW中で、きょうだけ単独行動できるチャンスが巡ってきた。
といっても午後から雨のため、いそいそと出かけることに。

探索予定地リストのうち、
≪F●●から●●にかけての谷戸、畑脇≫
を選択する。

歩く距離は、総計5〜6キロほどになるであろうか。
安全な場所に駐車し、山道の取り付きまで数百mだ。

小さな谷ぞいの林床には、薄紫色の可憐な花畑が点在している。
シャガという花で、古来中国から渡来した帰化植物らしい。




あまり樹林帯の奥に分け入ってもよい木がなさそうなので、
集落の後背地の「薪炭林ライン」を意識して探す。

▲ヒノキ植林とクヌギ並木

あとは自然植生のクヌギ狙いで谷戸奥の緩斜面とか。

▲かなりの樹齢を誇る大クヌギ

さらに水田回りのクヌギを期待。
田んぼはすでに畑地化されているものの、
奥にはきちんと手入れが行き届いた薪炭林が残っていたりする。


▲モミ巨木との対比も歴史を感じさせてくれて面白い。

一通り散策したが、決定的な木は見つからなかったもののほぼ想像通りの景観であり、
いいケーススタディになったような気がする。



さて、残り時間も少ないので、昨年のオオクワ洞を見に行くことにする。

▲蔓が密生し、まるでジャングルのようだ。


足音を忍ばせ、ライトを照らしてそっと覗き込む。
いたっ!!!

大きなクモが・・・。


思い起こせば、昨年の同時期もクモの巣になっていた。
正直なところ、今年はここにオオクワが入るとは思っていない。
それほど生息密度が高くないであろうから。
そうすると、やっぱり採らずに放っておいたほうがよかったかな・・・
などと殊勝な考えが一瞬よぎったりもする。
主のいない洞は、あばら家のようで寂しすぎる。
まあ、予想が裏切られることを期待するしかないか・・・。


もうひとつ、期待のめくれの現況を視察するため、木登りをする。
チムニー登攀などもして、もう少しで手の届く位置までたどり着いた。
しかし、バカなことに地面にペンライトを置き忘れたことに気づく。
詰めの甘い人間だ、私は。

降りて再び登り直すガッツは、もう残っていなかった。
フラッシュ撮影したが、奥は見えず。
とりあえず、樹液の匂いはなかった。
樹皮の様子などから判断する限り、これから樹液は出てくると思う。


近くのアラカシには、けっこう樹液が出ていていい感じだ。



そして、コナラの樹皮裏には、
???
なんだこれ。

身体の一部しか見えず、一瞬クワガタの♀かと思ったがカミキリムシではないか?
(クロカミキリのようなアゴが突出したタイプを、腹側から見ている)
羽化後に脱出するところと思われる。


すでに、新緑の葉から滴り落ちるほど本降りになってきたので、あわてて車へ戻った。