2004年9月19日 |
ヤマト艦長より召集令状が届いた。
『山梨へ行き、天上界にいちばん近いドルクス・ヒメオオを捕捉せよ!』
夜明けの羽村基地に集結した”もん隊員”を乗せ、『捕虫戦艦ヤマト号』はTAKE
OFF!
西の空を目指してぐんぐん高度を上げる。
中央フリーウェイと山並みを眼下に臨み、左手前方には富士山が大きくなってくる。
高度計が4000フィートを表示し、ほどなくヤマト号はヤナギの密生する林道に着陸した。
(ホントはその前に一度、コンビニに降りたのだけれど)
さっそくヤマト艦長よりコマンドが出された。
「直ちにターゲットを視認し、採集行動に移れ!!」
「ははっ、了解しました!」
もん隊員は、最新式の『380口径伸縮補虫網』を背負い、狙撃手としての腕も期待される。
「艦長! 右前方45度にターゲット発見! ロックオン完了!」
『ブブーーーーーー』
しかし、”外道”を意味するアラームが鳴り響く。
『アレハ、ミズナラ、ミズナラ・・・デス』
「艦長! 左30度前方にターゲット発見しました!!」
『ブブーーーーーー』
再び、外道を意味するアラームが鳴り響く。
『アレハ、トリカブト、トリカブト、モウドク・・・デス』
「艦長! 今度は前方に弾丸を発見! 艦隊の弾薬庫に補充しましょう!!」
『ブブーーーーーー』
無情にも”的はずれ”を意味するアラームが鳴り響く。
『アレハ、ヤマブドウ、ヤマブドウ・・・ブキデハナク、ショクリョウデス』
我々の戦闘意欲は空回りするばかりで、だんだんミッションステージの
タイムリミット(5時間)が迫ってくる。
美しいミズナラやブナの林が、我々に酸素補給をしてくれるのであるが・・・。
艦長の決断により、新たなミッションステージに突入。
『台場エリアを探索し、オオクワを採集せよ!!』
さっそく、砲台によく似た台場クヌギに登るもん隊員。
ここで、アカアシ♀を捕捉。ミッション達成へ向け、やや前進する。
その後も多数のポイントで”黒いターゲット”を発見し色めき立つものの、
残念ながらことごとく大きなコクワであったり、
あるいは、我が艦隊も攻略できない『スズメバチ艦隊』だったりする。
「♪さらば〜、台場よ〜」とテーマソングを歌いながら手を振るヤマト艦長。
隊員の頬を伝う一筋の涙・・・。
この日を決して忘れまい。
『リメンバー・ヤマナシ』
この教訓を胸にヒメ・・・じゃなかった・・・秘め、今後の平和な採集ライフに活かそうではないか。
ミッションは決してインポッシブルではないのだから。