2003年11月23日 |
よく”ご神木”や”お宝の木”などと表現されるように、ポイントとはすなわち”木そのものである”といってもよい。
採集の楽しみには2段階あって、まずそうした木を探す楽しみがある。
もうひとつは、その木でクワガタを確認すること。(当たり前だ!)
で、けっこう前者の方が好き、というか満足感を覚えることが多かったりする。
何百本と見て有望なものはせいぜい数本という苦労と報酬のバランス、地図や勘をたよりに追い込んで
いく楽しさによるものだろう。
今日の目的は、採集者がまだ入っていない(と思われる)木を探すこと。
さて、里山のクヌギ・コナラもようやく色づきはじめた。
素朴な疑問だが、同じ場所のクヌギでも緑から黄色まで、ずいぶん”色づく速度”が違うのはなぜ?
また、総じてコナラよりクヌギの方が色づきが早く、遠くからの判定時に役立つ。
ここは東向きの緩やかな斜面。かなりヤブが濃いところもありしんどい。
湿地脇のクヌギ。ここは何かしら入るでしょう。
根元に樹液痕とめくれが連なる。(同じ木の表と裏なので、”一本で二度おいしい”という感じ)
これはちょっと高いところだが、洞は生きている。(カラカラではなく、くもの巣も張っていない、という意味)
このへんは一見人目につきやすいが、木にたどりつくには多少アイディアが必要なところ。
直径50cmほどの大木だ。なんと、まだ樹液の香りが漂っている。(白い部分)
これも表と裏で楽しめる”一本で二度おいしい”パターンだ。
ここらは、疎らではあるがかなりの樹齢のクヌギが生えている。
目を凝らしていると、遠くの木々の隙間に巨大なデコボコが・・・。
来た、来た、来たぞ! といいながら近づく。
ちょっと高いが、”♪燃焼系〜”の音楽に乗って人間ピラミッドをやれば十分に手が届く。
(想像してみてください)
ということは10人で採集に来なきゃダメ! ってことか・・・。
過去最大級ともいえる規模と複雑系のめくれ。いや、”えぐれ”という方が正確か? 興奮して何枚も撮影してしまう。
木の高さはかなりあり、”えぐれ”にかかる負荷は大変なもの。台風が来たらポッキリ折れてしまうのではないかと心配。
ここには、何が入ってもおかしくない感じ。一本で何度もおいしい。
確認の瞬間まで、誇大妄想の日々が続く。