2002年9月15日 山梨県・静岡県
 「雑木林の反対語は何か?」と聞かれたら、「原生林」と答えてもいいかもしれない。
日本中の誰もが知っている原生林といえば、富士山麓に広がる「青木ヶ原樹海」だろう。
しかし、クワガタ採集のためにここを訪れるのはかなり勇気がいる。
そもそも国立公園内なので動植物採集は禁止されているのだが、植生もほとんど針葉樹であり、しかも波打つ溶岩の上に
薄っぺらい腐葉土がはさまっているので、下手をすると足を踏み抜き奈落の底(溶岩洞窟)に吸い込まれてしまうからである。
▲静岡県側より富士山を望む。道路右側のミズナラの林にミヤマの♀がいた。標高は600〜700mほどである。
ついに樹海へ突入。もちろん道はないが、プロのレンジャーの案内のおかげで安心して歩行できる。
しばらくして回りを見渡すと、全く入ってきた方向がわからない。音もほとんど聞こえず、もしひとりなら
恐怖で心臓が止まってしまいそうである。生物の気配は全くないが、ウサギ、リス、テンなどは多いそうである。
▲モミ、ツガ、ヒノキなどの針葉樹だらけ。昼なお、いや一年中暗い。
▲突然パックリと口を開ける溶岩洞窟(風穴)。 ▲風穴の内部は、わずか0.3℃。氷は厚いところで10mも。
ところが樹海のなかにも、場所によっては広葉樹が多い場所があるというので驚いた。
下の写真で遠くに見える土手は溶岩流の先端で、手前は山の斜面になり高いため溶岩が来ていない。
▲平らな地面の上に落ち葉が積もり腐葉土ができていく。 ▲地面は富士山が噴火したときの軽石が敷き詰められている。
▲樹齢200年くらいはありそうなブナの巨木。同じくらいの太さ
のミズナラもあった。ここならクワガタも住める環境だ。
▲ご存知、猛毒のトリカブト。
この広葉樹帯はかなり面積があり、標高も1000〜1200mくらいなのでアカアシ、ヒメオオ、ルリなどがいてもおかしくない。
樹海=薄暗い針葉樹というイメージしかなかったので、とても新鮮な発見だった。