2002年8月20日 樹液採集(埼玉県)
台風一過の晴天で残暑がぶり返すかと思ったら、吹く風は爽やかで半袖では肌寒いほど(21時現在23.8℃、北北西の
風8m)。この気温、そして強風じゃなにもおらんだろう! ふつう、いそうもないときは探索を諦めるのが常道だが、
なぜか「いないのを確認したい」一心で出かけてしまう。つまり移り変わりを見るのが好きなのかもしれない。
都会では季節感が希薄になった。子供のころ初秋によく見た赤とんぼの大群も、もはや見ることはない。せいぜい、
高校野球の決勝が終わり、アナウンサーがお約束のように語る「六甲の山並みを吹く風も少し秋めいて・・・」なんていう
ブラウン管の世界で秋を感じたつもりになってしまうのが関の山だ。
しかしここ2〜3日、よく雨が降った。近所の河川も濁流&増水で、危機一髪であった。多摩川のアイドル・アザラシの
タマちゃんは無事だろうか?
▲クヌギの立ち枯れも根こそぎお寝んね状態。よい産卵木は自然の力で作られることを実感。
▲カブトペアとコクワの群れ。樹液も渇き気味だ。
▲アリがたかるわずかな樹液に食らいつく。この樹液の量は
100匹のアリには十分だが、一匹のカブトにとっては不十分。
▲雨に流された樹液の跡を追って、すがって・・・
「未練」の2文字がよく似合う、悲しい酒場の風景。
大量の雨が地面に吸い込まれ、もぐっていたカブトも息苦しくなったのだろう。涼しさにもかかわらずけっこうカブトが
出てきていた。木々を縫う小道を横切るように、くもの巣がめだってきた。子供たちも宿題モードに入り、訪れる人もなく
なった雑木林にはひっそりと秋が忍び寄ってくる。