2002年7月31日〜8月2日 樹液・灯火採集(千葉県)
かねてから房総半島で採集をしてみたいと思っていた。照葉樹林の丘陵が海岸沿いまで迫り、切り開いた
里山がのどかに広がっている。植林の杉林、田畑、果樹園、竹やぶ、炭焼き用のクヌギなどがバランス良く
織り成す模様は、日本の古き良き田舎を絵に描いたかのようである。
▲どこまでも続く房総の里山。
のどかな景色を楽しむだけなら、気ままに走っていれば満足できるが、ポイントを探そうと思ったとたん難しさに
面食らってしまうのであった。
▲突然眼の前が開け、無数の棚田が広がった。「東京からいちばん近い棚田」として有名な大山千枚田である。
▲ジャングルのような照葉樹林。新規開拓意欲がそがれるほど密生していてやっかいだ。
武蔵野の雑木林を見慣れた目には、絶望的な植生である。しかし、昆虫の多くはこうした照葉樹林帯から分布を
広げてきたわけで、雑木林のようにすぐ見つからないだろうが、必ずどこかに潜んでいるはずだ。
とりあえず、どう手をつけていいかわからないので街灯回りからはじめてみることに。 
▲カブトのメスがいちばん目に付いた。 ▲田んぼが近いのでガムシ。 ▲大型のカミキリも多い。
▲山間部ではミヤマも。時期的にはもう遅いが。
「クヌギ・コナラの雑木林」という固定観念を振り払い注意深く走っていくと、ようやくクヌギが疎らに顔をのぞかせて
いるエリアにたどり着いた。
▲あきらめたころにようやく遠くにクヌギ交じりの林が・・・ ▲小さいけれど台場風。
▲洞にはコクワがいる。
畑の脇には小ぶりのクヌギが点在し、カブトやコクワ、カナブンが樹液にたかっていた。
やる気も少し出てきたので、範囲をさらに広げて歩いてみることにする。
道端に台場クヌギがあったので、樹林のなかへ突入。照葉樹とクヌギが混生し、クヌギは
すべて台場、まっすぐな電柱クヌギは一本もない。しかもそのほとんどに樹液が出ている。
▲まっすぐなクヌギがない。 ▲樹液が出ているタブノキ。夜ならにぎわっているだろうか。
▲探せば台場クヌギがザクザク。ランチタイムのコーヒーのように、洞と樹液が必ず付いている。
▲台場の洞内でとぐろを巻いているマムシ(中央)に冷や汗。 ▲いい洞なんだがコクワ。
▲見た瞬間「もらった!」といちばん期待したのがこの大量樹液めくれ。コクワだけ・・・。
▲クヌギを追って別の場所へ。もう8時なので撤退の時刻だ。 ▲格好だけじゃ、だめなんですな。
出張前後の限られた時間なので、これが限界。早朝と深夜動いたのでもう体力が尽きてしまった。
来年はぜひ6月中に採集にきてみよう。(といっても、もうたぶん来れないだろうが・・・)