2002年5月4日−新規ポイント開拓&採集(東京都・埼玉県)
東京の奥座敷・奥多摩に、ヒメオオクワガタの棲息地の確認をするため、Pさんと山登りに出かけた。奥多摩のような急峻な地形
でも高山性のヤナギが存在するのか半信半疑だったが、「百聞は一見にしかず」ということで朝5時に家を出発。林道に車を止め、
源流めざしてハイキング。気になるポイントまで片道6キロ、往復12キロの行程だ。
標高1300mくらいまでは新緑の世界だが、1700mくらいの
稜線はまだ茶色の部分がほとんど。
林道沿いには、ヤナギは見当たらないもののミヤマやアカアシが付くと思われる有望な広葉樹が多い。こうした細い枝を
かじっているクワガタの姿が、7月下旬には見られるに違いない。
▲イタヤカエデ。甘〜いメイプルシロップが魅力。 ▲アカメガシワ。この枝にも付くのではないかと思う。
▲本格的な登山道をさらに登り、倒木をチェックする。 ▲この(・)は、の小型種の産卵マークに違いない。
▲削ってみると、頭の白っぽいクワガタの幼虫が現れた。 ▲こうなりゃ、成虫だして種類をたしかめましょ!
一瞬ゴミムシ(失礼!)と思ったが、同じ材から美しい光沢のクワ成虫が! 持ち帰ったPさんの鑑定結果はルリクワガタ♀。
▲さらに登って標高1100m付近の沢沿い。以前2回ほどこの
あたりでテントを張ったことがある。
一瞬ドルクスかと思ったが、鑑定ではカナブン系の前蛹。
▲明るい沢沿いにようやくヤナギを発見! ▲白く細長い花が咲いている。
やっぱり、ヤナギはほとんどなかった。が、このエリアにはブナも多く、ヒメオオもそんなに多くはないが生息しているだろう。
ポイントはとても絞りにくく効率は悪いだろうが、今後も登山がてらのんびり探して見ることにしよう。
さて、このまま帰るのはもったいないので、平野に降りていくつかポイントをぶらついてみることに・・・。
▲田んぼのまわりに雑木林が広がるところ。 ▲湿地帯にはヤナギが多い。以前ノコが付いていた。
▲縦に裂け目があるクヌギ。まだ樹液はでていなかった。 ▲洞がボコボコにあいているコナラ。
▲樹皮めくれにはコクワがいた。 ▲ここは今回新規開拓。広い林なので次回またじっくりと…。
▲ヒラタ銀座の有力ポイント。今日はコカブト、スジ、コクワ。
▲樹液を出す木もじょじょに増えてきている。
今日のフィールドは標高差1000m。この時期でコ、スジ、コカブト、ルリと4種類の生体と出会えて、ちょっと欲張りな一日だった。
クワガタ採集も安・近・短の時代。東京とはいえ数時間の登山するくらいなら高速ぶっとばして山梨、福島方面へいったほうが
確実だし早いでしょう。が、たまにはハイキングと採集を半々で楽しむのもお奨めです。釣りなんかもいいかもね。