(A)天使の御出現

３人の牧童たちは、マリア様の御出現の約１年位前に天使の御出現を受けました。御出現は３回あり、ここにその時の天使のメッセージを紹介します。

（１）第１回目の天使の御出現：１９１６年春：カペソの丘。

「恐れることはありません。私は平和の天使です。私と一緒にお祈りしましょう。」

（２）第２回目の天使の御出現：１９１６年夏：ルチアの家の井戸。

「皆さんは何をしてるの？お祈りなさい。イエズス様とマリア様のみ心は、皆さんの手を借りて、特別のあわれみの業を行われようとしています。祈りと犠牲を神に絶えず献げてください。神に対して犯されるたくさんの罪を償うため、また罪人の回心を願うために、いつも続けて祈りと犠牲を献げなさい。」

（３）第３回目の天使の御出現：ワリニオの丘。

「ご恩を知らない人たちから、ひどく侮られるイエズス様の御体と御血を拝領しなさい。この恩知らずの人々の罪のつぐないをして、あなたがたの主を慰めて下さい。」

（Ｂ）聖母マリアの御出現

（１）第１回目：１９１７年５月１３日：昼頃。コーワ・ダ・イリアの丘の上

貴婦人：「私は天国から参りました。皆さんは毎月１３日、続けて６回、今の時間に来て下さい。私が誰であるか、また何を望んでいるか､後でお知らせしましょう。皆さんは冒涜の罪をつぐなうため、そして罪人の回心のために､進んで犠牲を献げ､神様が皆さんに送ろうとしておられる苦しみを喜んで忍ぶことを約束して下さいますか。」

ルチア：「はい、承知しました。」

貴婦人：「では、皆さんはこれから、たくさんの苦しみを忍ばねばなりませんが、神様の御いつくしみは、いつも皆さんを助け守って下さいますからご安心なさい。」

貴婦人：「世界が平和になり戦争が終わるように毎日ロザリオをとなえなさい。」（注：第１次世界大戦のこと。）

（２）第２回目：６月１３日（聖アントニオの祝日）：午前１１時。コーワ・ダ・イリア

メッセージの要約：地獄に行く霊魂が多いから､彼らのために祈りと犠牲を献げるように求め、フランシスコとヤシンタは早く天国へ召されるが、ルチアは長くこの世に留まって世の人々がもっとよく聖母を知り､聖母を愛するために、聖母の汚れなきみ心に対する信心を広めるように望まれた。そして､新しい戦争（注：第2次世界大戦のこと。）をまぬがれるために、ロシアをそのみ心に献げることと、罪の償いのために､毎月初土曜日に聖体拝領をすることを求められた。

（３）第３回目：７月１３日：コーワ・ダ・イリア

「来月１３日にまた、あなたがたがここに来るように願います。全世界に平和をもたらすため、また戦争を終わらせるために､毎日続けてロザリオをとなえて下さい。そうすれば私はあなたがたを助けることが出来ます。毎月､続いてここに来て下さい。１０月には私の名前と希望を申し上げます。人々が誰でも､皆さんを信じるように奇跡を行いましょう。皆さんは､罪人のために犠牲になりなさい。殊に、苦行をする時、こうとなえなさい、『イエズスよ、私はあなたを愛しますから、罪人の回心のため、御母マリアの心に加えた侮辱をつぐなうために、この犠牲を献げます。』と。」

聖母は３人に地獄の恐ろしい幻を見せた。彼らが恐怖のあまり助けを求めると、悲しみの表情をもっておおせられた。

「あなたがたは、あわれな罪人が落ち行く地獄を見たでしょう。この罪人を救うために、主は私の汚れなき心に対する信心を世界に広めるように求めておられます。私の言うことが実行されるなら、たくさんの霊魂が救われ、世界に平和が来るでしょう。しかし人類が神に逆らうことを改めないなら、次の教皇の時、もっと大きな不幸が起こるでしょう。」

（注：この預言は実現した。第２次世界大戦のこと。）　

（４）第４回目：８月１５日：村の近くのヴァリニョス

（このとき牧童たちは警察に捕まっていたため１３日に聖母との約束のコーワ・ダ・イリアに行けなかった。）

「罪人のために祈りなさい。たくさんの祈りをとなえ、犠牲を献げなさい。たくさんの霊魂が地獄に落ちて行きます。誰もあの人たちのために、身を犠牲にするものがないからです。」

（５）第５回目：９月１３日：コーワ・ダ・イリア：このとき３万人もの群集がいた。

「毎日ロザリオをとなえることと、１０月には幼きイエズスと聖ヨゼフ、カルメルの苦しみの聖母マリアがおいでになること。」を告げた。

（６）第６回目（最後の御出現）１０月１３日：およそ６万人もの群集がいた。

「私はロザリオのマリアです。私の栄誉のためにここに聖堂を建てて下さい。毎日、いつもロザリオをとなえなさい。私が参りましたのは、信者に生活を改めなければならないことと、いとも恥ずかしい罪を犯して主のみ心を悲しませないことと、尊いロザリオの祈りをとなえ、罪を痛悔し、つぐないを果さなければならないことを教え諭すためです。戦争はやがて終わりましょう。もしも人々が心を改めるならば、私自ら人々の祈りを聞きましょう。」

「主なる神は、すでにたくさん侮辱されているので、もう罪を犯さないで下さい。」

この後、有名な「太陽の奇跡」が起きた。

（ファチマにおける聖母マリアの警告：志村辰弥著 参照）

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