ガス作業者の資格について

可燃性ガス及び酸素を使って作業するときは、高圧ガス保安法の規定を遵守するのはもちろん、労働安全衛生法に基づく「ガス溶接作業主任者免許を受けた者」または「ガス溶接技能講習修了者」が作業を行って下さい。

ガスの性質

 溶接、切断に使用するガスの保安上注意すべき性質知っておきましょう。酸素の他は、全て可燃性のガスで極めて引火しやすく、空気(酸素)と混合して爆発性の混合ガスを作ります。ガスの取り扱い及びガス漏れには十分注意しましょう。

ガス名 性 質
アセチレン 極めて不安定なガスであり、火花、加熱、衝撃等で爆発する恐れがあります。不純物が含まれていて臭気があり、吸い込むと中毒することがあります。
酸素 支燃性のガスで、可燃物は何でも燃焼し、とくに酸素濃度が高いときは爆発的な燃焼を起こします。
酸素の消費の際は、容器や器具類(バルブ、調整器等)には油脂など可燃物が付着していると発火するおそれがあります。
天然ガス メタンを成分とし、空気より軽く無色、無臭のガスです。
プロパン
ブタン
プロピレン
いずれもLPガスの成分で無色無臭のガスで、容器等に「工業用無臭」の表示のあるもの以外は着臭されています。
空気より重く低い所に滞留しやすく、多量に呼吸した場合、窒息の危険や軽い麻酔性があります。

ガスを使用する前には、必ずガスの性質に合った適切な器具が使用
 されているか確認して下さい。

フリースライド式

アセチレン容器の充填口パッキン密着不良によるガス漏れを防止するため、調整器の容器取付枠は安全性の高いフリースライド式に改良されたものがあります。
使用の開始時及び終了時には、調整器、ホース、吹管等の点検を行い、異常を認めたときは直ちに修理または交換して下さい。 ホースの連結部は、必ずホースバンドを用いて固定し、使用する前に石けん水等で、調整器の接続部、ホースの連結部から漏えいのないことを確認して下さい。

ガス漏れの処置

ガス漏れを感知した時は、直ちに作業を中止し、吹管及び容器のバルブを閉め、漏えい個所を修理して下さい。
 使用再開は、修理個所からガス漏れのないことを確認してからして下さい。
災害等の緊急時に備えるため、「緊急時の処置体制」を明確にし、適切な処置、対応、連絡ができるように常時指導して下さい。
安全器(乾式安全器)の使用は、法律で定められています。図中の乾式安全器をクリック

乾式安全器