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リザード |
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ジャンル | ロールプレイング(ダンジョンタイプ) |
開発元 | クリスタルソフト |
発売元 | 同上 |
メディア | カセットテープ( 1 本) |
定価 | 4,800円 |
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シナリオ | 7 |
グラフィック | 8.5 |
サウンド | 8 |
ゲームバランス | 9 |
操作性 | 9.5 |
ゲーム性 | 9.5 |
総合 | 9.5 |
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PC-6001mkII シリーズ初の,オリジナル RPG。"夢幻の心臓" などに代表される,良質な本格的国産 RPG を供給していたクリスタルソフト(後に T&E ソフトに吸収合併される)が満を期して発売した,しかも PC-6001 シリーズ初のオリジナル RPG ということで(当時は他機種からの移植程度のものしかなかった),ユーザーの間に大きな反響を巻き起こした。
シナリオは,"リザード" が姫にかけた呪いを解くために必要な "真実の書" を求めて,全 10 階層からなる塔の内部を探索するというもの。いまから思えば単純極まりないシナリオだが,当時の RPG はほとんどのものが似たり寄ったりの内容だったことを考えれば,あながち悪いシナリオだったとはいえないだろう。
プログラムのロードが終了すると,タイトルが表示されるとともに雰囲気たっぷりの BGM が流れる。キャラクターを作成し(その際,3 種類程度のタイプが選択でき,それはパラメータの初期値に反映される。筆者のお薦めは DEX が高い盗賊タイプである。なお,本作ではキャラクターは主人公の一人だけとなる),店で一通りの装備を整えたらいよいよ塔へと足を踏み入れてみよう。またもや雰囲気たっぷりの BGM,メッセージとともに青白く光ったダンジョンが表示される。購入した装備はそのままでは装備されていないので,すぐに身に付けることを忘れないようにしよう。
さて,準備は整った。
いざ最初の一歩を踏み出すと,足音とともにスクロールするダンジョンに度肝を抜かれるはずだ。当時のダンジョン RPG は,一歩ごとに画面を切り替えて表示するというのが主流だった。それが本作では,前進/後退(実際には振り替える動作)をするごとに滑らかにダンジョンがスクロールする。また,左右を向けばきちんとその方向にスクロールする。PC-6001mkII/6601/SR を持っていてよかったと感動する瞬間である。
塔内部の探索を行ううちに,モンスターに巡り合うだろう。戦うか逃げ出すか,もちろん中には友好的なモンスターもいるので,彼らから情報を聞き出すのもいいかもしれない。あるいは逆に,問答無用で襲い掛かってくるモンスターもいるかもしれない!
ひとたび戦闘に突入すれば,画面下部のメッセージ欄に主人公とモンスターのグラフィックが表示され,戦闘の経過がアニメーションで表示される。細かいことだが,当時としてはこのような仕様は画期的だった。
戦闘が終わると幾ばくかのお金と経験値が手に入る。経験値が一定数に達すれば,塔の外にある寺院を訪れたときにレベルアップすることができる。おもしろいのはヒットポイントの上限がレベルアップとは連動していない点だ。これは別途,病院で強化処置を施してもらってあげることになる。その気になれば,レベル 1 の段階でヒットポイントを最大限にまであげることも可能なのだ。もっとも,レベルが低いままだと塔の上層部へとは移動できないので意味がないのだが...。
戦闘によっては終了後に武器/防具が壊れてしまうこともある。そう,本作では武器/アイテムに耐久度が存在するのだ。強力な武器を持っているからといって,調子に乗ってはいけない。たった 1 回の戦闘で粉々に砕け散ってしまうかもしれないのだから! 同様に,アイテムの使用にも注意を払わなければならない。どんなに有用なアイテムでも,使った次の瞬間に消えてなくなってしまうかもしれないのだから。もっとも本作の場合,各階のいたるところに宝箱が設置されており,箱から無尽蔵にアイテム(武器等の装備も含む)を入手できるのでそれほど神経質になる必要はないかもしれないが。
妖精たちの手助けを受け,3 本の聖剣を(もちろんこれらの剣も壊れることがある!)を手に入れた主人公は,塔の最頂部である 10 階へと足を踏み入れる。最後の敵 "リザード" との決戦はいよいよ目前へと迫っている。ところでこのゲーム,通常の敵の中にも "リザード" という名前のものがいるので話がややこしい。筆者が初めて 10 階を訪れたときに,ろくに探索もしないうちから "リザード" が現われ,戦闘に勝ったあともゲームは続いているので戸惑ったことがある。本物の "リザード" は 10 階の奥深くで待ち構えており,問答無用で襲い掛かってくるのでそれとなく判別できるだろう。
"リザード" との死闘の果てに,ついに主人公は "真実の書" を手に入れる。そして感動的なエンディングがフィナーレを飾る...といいたいところだが,書を入手した段階で淡々とゲームは終わってしまう。正直にいって物足りなさを感じるところだが,実はこのエンディングこそが続編「アスピック」へとつながる伏線になっているのである。
('97/12/20) |
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