日本シミュレーション&ゲーミング学会(JASAG)

欧州諸国におけるゲームの社会的貢献の実情と
倫理的規制の方向に関する研究部会


(略称:ゲームの社会的貢献と倫理部会)

この研究部会は
日本シミュレーション&ゲーミング学会(JASAG)
の産学官交流研究プロジェクトの一環として
設立されました

本研究部会へのJASAG会員の参加を歓迎します
ご連絡は、以下におねがいします

日本政治総合研究所
 白鳥 令
Fax: 03-3465-4942


研究部会の書物の出版
2003年7月刊行済


白鳥 令編

『ゲームの社会的受容の研究
──世界各国におけるレーティングの実際──』

東海大学出版会刊

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目次

まえがき:白鳥 令

序章:世界各国におけるゲームの社会的受容と規制
──比較研究の視点から見た全体的俯瞰── 白鳥 令

第1章:英国におけるゲームの社会的受容と規制 久保谷 政義

第2章:フランスにおけるゲームの社会的受容と規制 横山 渚

第3章:ドイツにおけるゲームの社会的受容と規制 荒井 祐介

第4章:スペインにおけるゲームの社会的受容と規制 川邊 淳

第5章:北欧におけるゲームの社会的受容とIT政策
──スウェーデンを中心に── 白鳥 浩

第6章:米国におけるゲームの社会的受容と規制 守谷 誠二
 
第7章:ロシアにおけるゲームの社会的受容と規制 佐藤 陵一

第8章:米国と日本におけるテレビゲームの社会的受容
時野谷 浩・ブラッドリー・S・グリーンバーグ

第9章:日本におけるゲーム関連法律問題 服部 成太・稲益 みつこ
 
付章:日本におけるレーティングシステム導入の提案 白鳥 令
 


本部会は2003年3月末日で終了しました
 


研究目的

 コンピュータとネットワークを活用したさまざまなゲームは、技術的にも産業としても余りに急速に発展してきたために、社会がこれらゲームの社会に与える影響を十分に認識し検討することも少なかったし、ゲーム業界がこれらゲームの社会的受容に関して十分な配慮をなすことも少なかった。
 その結果、コンピュータゲームは、娯楽であるばかりでなく、現実には都市政策の決定支援から老人の健康維持まで、広範に活用され社会的問題の解決に貢献しているにもかかわらず、その建設的側面が十分に評価されてこなかった。
 他方、コンピュータゲームの社会に与えるマイナスの側面も、その実態の解明はなされず、誇大に喧伝されるか、無視されるかの傾向があった。そのため、ゲーム業界の倫理的規制も、他の産業から見れば、決して満足の行くものではなかった。
 本研究は、ヨーロッパ諸国(英国、フランス、ドイツ、スペイン、スウェーデン)におけるゲームの社会的活用の実態を調査し、それを文化的背景との連関で比較すると同時に、ゲームの倫理的規制の実態を社会と業界の両面から調査し、望ましい規制の方向を探ろうとするものである。
 


研究組織

  1. 研究代表者
    白鳥 令(東海大学政治経済学部教授、研究統括担当)

  2. 研究分担者
    荒井 祐介(東海大学大学院博士課程、ドイツ担当)
    川邊 淳(東海大学大学院博士課程、スペイン担当)
    久保谷 政義(東海大学大学院博士課程、英国担当)
    横山 渚(株式会社CIJ、フランス担当)
    白鳥 浩(静岡大学人文学部助教授、スカンジナビア担当)


2001年の研究活動

  1. 2000年12月
    JASAG産学官交流プロジェクトに採択され、部会結成。
  2. 2001年2−3月
    シミュレーションおよびゲームが欧州諸国でどのように社会的に受容されているかに関する調査の第一段階として、 
    (1) 研究対象をエンターテインメントゲームに限定し 、
    (2) 調査地域を英・独・仏・スペイン・スカンジナビアの5地域に特定して、
    コンピュータエンターテインメントソフトウエア協会(CESA)の研究助成を受け、欧州諸国における社会的受容の実態を調査し、報告書にまとめた。
  3. 2001年4月
    JASAG2001年春季大会シンポジウム「世界各国におけるゲームの社会的受容をめぐって」において、上記欧州実態調査を基礎に、主査の白鳥が「欧州諸国におけるゲームの社会的受容」と題する報告を行った。 また、白鳥は、その報告を修正して、2001年度『ゲーム白書』および『英文ゲーム白書』に論文として公刊した。
     
  4. 2001年10月 JASAG2001年全国大会で、研究部会としてパネル「比較研究:世界各国におけるゲームの社会的受容と規制をめぐって」を組織、以下の5名が報告を 行った。
    1.久保谷政義(東海大学)
       「英国におけるゲームの社会的受容と規制」
    2.横山渚(CIJ)
       「フランスにおけるゲームの社会的受容と規制」
    3.荒井祐介(ベルリン自由大学)
       「ドイツにおけるゲームの社会的受容と規制」
    4.川邊淳(東海大学)
       「スペインにおけるゲームの社会的受容と規制」
    5.白鳥浩(静岡大学)
       「スカンジナビア諸国におけるゲームの社会的受容とIT政策」


今後の活動予定

  1. 2001年2−3月の欧州実態調査の報告を、時野谷浩教授(東海大学)の「アメリカにおけるエンターテインメントゲームの受容」に関する論文と共に、書物として出版の予定である。
  2. 研究対象を、エンターテインメントゲームからシミュレーションおよびゲーミング一般に拡大し、ゲームが欧州諸国でどのように受容されているか、その社会的貢献に焦点を合わせた研究を行う。
  3. 同時に、政府のIT政策が、ゲームの社会的受容にどのように影響を与えているか、この点に関する調査も欧州諸国について行う予定である。


これ迄の研究成果の公刊

  1. 白鳥 令
    『欧州諸国におけるゲームの社会的受容』(エンターテインメントソフトウエア協会刊「2001年CESAゲーム白書」2−9頁、2001年7月)

  2. Rei SHIRATORI
    "Social Acceptance of Games in the European Countries: An Overall View from the Perspective of a Comparative Study" (Computer Entertainment Software Association, '2001 CESA Games White Paper', pp. 3-11, October 2001)

 

本研究部会へのJASAG会員の参加を歓迎します
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(〒151-0066 東京都渋谷区西原1−35−15−304)
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( 最終更新日 : 2004/06/01)