最近残念なことに、茨城弁の聞こえる風景がめっきり減ったような気がします。かくいう私もその一人で茨城弁らしい茨城弁を話したのは、中学生の頃まででした。だからといって茨城弁が嫌いなわけではありません。むしろ大好きです!!このページでは、中学生の頃までに使った、または聞いたことのある茨城弁を思い出しながら作りました。よって、正確でない部分もいくつかあると思いますが、その辺りは許して下さいね!
茨城弁辞典
あ行
あつこい | @「厚い」の意味 A「厚い」の最上級、分厚い <用例>『あよ、おめ。そこのあつこい本取ってくんねが。』 (=ねえ、あなた。そこにある分厚い本を取って下さいませんか。) |
あおなじみ | @あおあざ、あおたん |
あよ | @呼びかけの言葉 「ねえ、おい」などと一緒の意味。 A会話の節々に入れることで、会話の間をうめるときにも使われる。 |
あらいまで | @食器など、食後の洗い物を片づける作業をいう.。食後の後片づけ。 |
あんめ | @ない <用例>『そうじゃ、あんめよ!』(=そうでは、ないだろう!) <桜井さんより投稿> |
いいだしっぺ | @約束事などで、最初に言い出した人 (Point)「〜っぺ」で「〜した人」を意味することが多い |
いしこい | @「ださい」の意味。石岡市より北で使われるらしい。ちなみに私は県南に 住んでいるので使いません・・・ 類:いしけー |
いじやける | @腹が立つ。いらいやする。 |
いっちこさっちこ | @交互に <真壁さん投稿> |
いってつけろ | (県中央あたりで使われるらしい) @一緒に行ってください <桜井さんより投稿> |
いびづ | @形が整っていない。 <真壁さん投稿> |
いやしっぽ | @なんでも食べようとする奴。いやしい奴。 類:やしっぽ |
いんない | @いらない <用例>『俺、はらくちいから、夕食いんない。』 (=私はお腹がいっぱいなので夕食はいりません。) (Point)「はらくちい」→は行を参照 |
いんびづ | @えんぴつ <桜井さんより投稿> |
うっちゃる | @捨てる |
うんのまる | @埋まる <ec_hammerさん投稿)> |
うんのめる | @埋める <ec_hammerさん投稿)> |
えがい | @大きい |
おぢる | @おっこるの強調 <用例>『車からおぢろ!』(=車から降りてよ!) <清水さんより投稿> |
おっかく | @割る |
おっこる |
@落ちる、落っこちる |
おっごわす | @壊す |
おったでる | @立てるA建てる |
おどめ | @子供 |
おっぴる | @うんちをする <桜井さんより投稿> |
おっぴろげる | @開く <真壁さん投稿> |
おっぺがす | @はがす、はぎ取る |
おっぺしこむ | @押し込む |
おめ | @あなた(「お前」をかっこよく短縮して発音していると思われる) |
おめらい | @あなたの家 (Point)「〜らい」で「〜さんの家」を意味する |
おらい | @私の家(「私の家」=「おららい」をかっこよく短縮して発音していると思われる) |
おめほ | @あなたの家の方 Aあなたが住んでいる辺り |
おらほ | @私の家の方 A私の住んでいる辺り |
か行
かっぱらい | @泥棒 <桜井さんより投稿> |
かっぱらう | @盗む <桜井さんより投稿> |
かーべ | @買おう A皮 <真壁さん投稿> <用例>『みかんのかーべ』(=みかんの皮) |
カスミ | @茨城県の代表的なスーパーマーケットチェーン企業 |
かせる | @食べさせる <用例>『早くかせっちめえ』(=早く食べさせてしまいなさい) |
かっぽる | @捨てる <内桶さんからの投稿> |
かでぇー | @すごく硬い <真壁さん投稿> <用例>『おめぇのあだまは、かでぇーな。』(=あなたの頭はとても硬いですね。) <反対>やっけー |
がめる | @人のものを勝手に取ること A万引きする |
からくち | @空(から)の口という意味で、『今日はごはんがないから、おかずをからくちで食べて』(=ご飯がないからおかずだけで食べて)と使う。 <川平くん投稿> |
きくじゃない | @言うことをきかない <用例>『こいつは、ほんとにきくじゃねーきこだな。』(=この人は本当に言うこときかない野郎だな。) 類:きくでもない |
きこ | @野郎。おまえ。 <用例>『このきこっ!』(=この野郎!) (複数形)きこ-ら(=おまえら) |
ぎる | @盗む <清水さんより投稿> |
くちなわ | @へび。(口縄) <真壁さん投稿> |
けったるい | @けだるい様。 <用例>『あー、けったり−』(=だるいですね。) |
けんぽー | @とうもろこしの毛。主に、里美村のあたりで使われている。<茨城弁初心者さんより投稿> |
ごじゃ | @茨城の代表的な方言。大阪でいう「あほ」、東京でいう「ばか」と 同じ意味合いを持つ。 |
ごじゃっぺ | @どうしようもない奴 |
こむ | @洗濯物を取り込む <用例>『洗濯物をこんどいて。』(洗濯物を取り込んでおいて下さい) |
こわい | @疲れた <真壁さん投稿> <用例>『おおこわい。』(ああつかれた) |
さ行
さやっぽ | @よけいなことをする人。 Aでしゃばる人。 |
しっぱね | @水たまりなどではねて、衣服や体についた泥や水。 |
しみじみ | @しっかり。 <用例>『しみじみ働け!』(=しっかりと働いてください。) |
しゃで | @弟 |
しゃーめ | @仕方がない。 <用例>『そんじゃ、しゃーめ』(=それでは、仕方がないな。) 類:しゃーんめ |
じゃんぼ | @葬式。 類:じゃーぼ |
しんたく | @弟が結婚時に新しく家を建てた(親に建ててもらった)家。分家。 A新しく建てた家。 |
すっかい | @すっぱいA「すっぱい」の最上級 |
ずっこい | @ずるい <用例>『おめ、ずっこいなー』(=あなた、ずるいですね。) |
〜すっぺ | @「〜しよう」の意味。英語の”Let's”。 <用例>『あよ、釣りすっぺ』(=ねえ、釣りしよう。) |
〜するばって・・・ | @〜するから・・・しよう。 |
た行
だいじけ | @大丈夫か? <用例>『あよ、おめ。だいじけ?』 (=ねえ、あなた。大丈夫ですか?) |
たごまる | @(糸などが)絡まる。 |
たてまい | @棟上げ式、建前式 (Point)「たてまい」では、ラーメンや「一升」と書かれたボールが新築の屋根から投げられ、近所んてらが取り合います。 (Point)「近所んてら」(=近所の人たち) |
たらぼう | @たらの芽 |
ちく | @うそ <用例>『ちくゆうなよ。』(=うそ言わないで下さい。) |
ちゃぶす | @つぶす |
ちゃぶだい | @机、テーブルの総称 |
ちょうつば | @トイレ |
ちょろまかす | @ごまかす |
つっさす | @刺す 類:つっとさす |
つっとさす | @刺す <真壁さん投稿> 類:つっさす |
つっとす | @通す <真壁さん投稿> 類:つっとさす |
つっぺる | @池や水たまりなどに落ちること。 <用例>『昨日、水たまりにつっぺっちった』 (=昨日、水たまりに落ちてしまいました。) |
つんのめる | @つまづく <桜井さんより投稿> |
でっかせる | @思いがけない所で出会う <真壁さん投稿> |
でれすけ | @だらしない奴、動きの鈍い奴 A「ごじゃっぺ」と同じような意味を持つ (Point)「ごじゃっぺ」→か行参照 |
どどめいろ | @土色 Aおうど色 |
てがない | @手がかからない <用例>『うちのはてがないおどめだど』 (=私の家の(子は)、手がかからない赤ちゃんですよ。) |
な行
なめこい | @滑らか <用例>『これ、ずいぶんなめこい絨毯だな』 (=これはとても滑らかな絨毯ですね) |
にいきゅうよん | @県道294号線のこと |
ぬくとい | @暖かい |
ぬっつける | @(主に汚い物を)塗り付ける <真壁さん投稿> |
のーじ | @後で、そのうちに <真壁さん投稿> |
のっこい | @あたたかい |
のらぼう | @野良仕事、土いじりの上手な人。主に、男性の場合をさす。 |
は行
はぁ | @もう <用例>『はぁ、よがっぺ』(=もう、十分でしょう) <桜井さんより投稿> |
はぐる |
@損ねる。 |
はっつける | @貼り付ける A張り付ける |
ばっちこ | @末っ子 |
はらくちい | @お腹がいっぱいの様。 <用例>『あー、食った食った、はらくちー』 (=私はたくさん食べたので、お腹がいっぱいだ。) |
はばじゃないが | @自慢じゃないが |
ひっける | @ひっくりかえる <桜井さんより投稿> |
ひっこぬく | @引き抜く <真壁さん投稿> |
ひっぱたく | @叩く |
ひゃっこい | @冷たい |
ひょごる | @水・泥などが跳ねる Aおしっこが非常に勢いよく出ている様。 |
ひもとき | @七五三の儀式。 |
ひらう | @拾う |
ぶすくれ | @ぶあいそう (ぶすくれ野郎=無愛想な奴) | ぶちまける | @バケツなどで水をまく Aたくさんあるものを一気に捨てる |
ぶっくらす | @殴る Aぶっとばす |
ぶっこく | @うそをつく A屁をする <桜井さんより投稿> |
ぶっちめる | @強く挟む <真壁さん投稿> |
ぷっちゃす | @つぶす (Point)「ちゃぶす」の最上級 <桜井さんより投稿> |
ぶちかる | @座る <ec_hammerさん投稿)> |
ふんづける | @踏みつける | ふんづける | @踏みつける |
ぶんぬき | @そっくり <用例>『この子はお父さんぶんぬきだな』 (=この子はお父さんそっくりですね。) |
べっぺ | @汚い <真壁さん投稿> <用例>『お父さんの靴下べっぺ』(=お父さんの靴下汚い。) |
ほきる | @(毛などが)生える <真壁さん投稿> |
ぼっしゃ | @びしょびしょ <ec_hammerさん投稿)> |
ほっぽる | @捨てる A勝手にさせる <用例>『あいつのことはほっぽっとけ。』 (=彼のことは、勝手にさせといていいですよ) B適当な場所に移動する <用例>『これどっかにほっぽっといて。』 (=これをどこか適当な場所にどかして置いて下さい) |
ま行
まごいわい | @孫祝い。子供が産まれて1ヶ月が経った頃、親戚一同に子供をお披露目する会。 |
むごさま | @お婿さん (類)もごさま |
(動物)+め | @なぜか動物の名前には「め」が付くのです。 <用例>犬→『いぬめ』、猫→『ねこめ』 (Point)動物名の最後が「め」の場合は付きません。 すずめ等 |
(動物)+め+ちきしょう | @更に、感情がこもると「め」に「ちきしょう」も付くのです。 <用例>犬→『いぬめちきしょう』、カラス→『カラスめちきしょう』 (Point)「すずめ」の場合→『すずめちきしょう』となります |
めど | @穴 <用例>『けつめど』 (=尻の穴) |
めひこ | @食事を取る <桜井さんより投稿> |
むきもなく | @一生懸命に <用例>『あよ、おめ、ずいぶんむきもなく走ってんな〜』(=あなた、すごく一生懸命に走ってますね) |
もごう | @向こう(の方) <桜井さんより投稿> |
もす | @燃やす <用例>『このゴミ、もしといて』 (=このゴミを燃やしておいて下さい)<桑名さんからの投稿> |
や行
やーこい | @柔らかい |
やっけー | @柔らかい <真壁さん投稿> 類:やーこい <反対>かでぇー |
やま | @茨城では普通の「山」以外に、「森・林」を指して言うことがある |
やりやり | @〜しながら・・・ <用例>『芝刈りやりやり草取りもすっぺよ』(=芝刈りしながら草取りもしましょうよ <桜井さんより投稿> |
よがっぺ | @いいだろう。最後に「よー」をつけると同意を求める意味になる。 <用例>『よがっぺよー』(=いいでしょう。) |
よくよく | @かなり。ずいぶん。 <用例>『今日はよくよく疲れたなぁ。』(=今日はかなり疲れましたね。) |
よばる | @人を呼ぶ、という意味。普通人を呼ぶときは、「〜さんを呼ぶ」だが、茨城では「〜さんを呼ばる」となる。 |
よめごと | @ぐち。文句。 |
よめさま | @お嫁さん |
ら行
らいさま | @雷様(かみなりさま)の意味。茨城ではかっこよく短縮して言う。 |
〜らい | @〜さんの家 |
〜らいんて | @〜さんの家の人または人たち |
ろっこく | @国道6号線。個人的にはかなりかっこいい言い方だと思う。 でも、、東京に住む友人には笑われた・・・。 |
わ行
わきゃあねぇ | @問題ない。<みっぺさんより投稿> <用例>『わきゃぁあんめぇ』(=問題ないだろう)、『わきゃぁねぇど』(=問題ないよ) |
ワンツーファイブ | @「ろっこく」と同様、県道125号線を指す。 |
んで | @それで <内桶さんからの投稿> |
会話例:
<例1>
A:「あよ、おめ、知ってっけ?おらほの斉藤らいん B:「なんだよ、おめ。それ初めできいだど。このめ |
(訳) A:「ねえ、あなた知ってる?私の家の近くに住 B:「あら、そうでしたの。私それ初めて聞い |
あよ、これでおめもいっぱしの茨城人だっぺ。んじゃ、実際に会話してみっぺ!!
茨城のへんな儀式
っていうか、これは私の住んでいる地区だけの儀式かも・・・
|
|
近火見舞い (きんかみまい) |
同じ地区内に火事があると、なぜか親戚や知人がお酒などのお見舞い品を持ってきてくれる文化。燃えたのはうちじゃないのに・・・。ちなみにこの近火見舞いという文化はうちの地域だけじゃなく全国的なものらしいです。(ものをあげるかどうかまではわからないけど) でもどう考えても、まったく被害にあっていない我が家がお見舞いされるのは不思議です。今回の火事なんて我が家から数百mも離れていたにもかかわらず、ある親戚なんて一升瓶5本も持ってきてくれました。(汗) 百歩譲って助け合いの心はうれしいとしても、お見舞いされるのは納得いかないと思うのは、私だけ? |
おおむぎこむぎ | 毎年、十五夜の夜になると行われる、豊作を願う儀式。 サトイモの茎に縄を頑丈に巻いて作った棒を持った小中学生の男子が、 地区の家を一軒一軒まわり、全員で「おーむぎこむぎ、さんかくばたけの そばあたり!」と意味不明な言葉を叫びながら、各家の庭を棒でばしばし たたく。 すると、その家の人はおひねり(だいたい500円か1000円)をくれる。 棒で地面をたたくことで、地面にいる悪者(もぐらなど)が逃げ、豊作となるようだ。 もらったお金は全員で分け前をする。最年長である中学3年生が金を割り振るが、 中学3年でだいたい1万円をGETする。 金の分け方の流れとしては、まず中学3年の持ち分を決め、残った金を下級生に分けるという、かなり悪質な方法をとる。 ちなみに、おひねりをくれない家もあるが、そういった家の場合は、おひねりをくれるまで地面をたたきつづける。軽い恐喝である。 |
孫祝い | 子供が産まれてだいたい1ヵ月後に行われる儀式。 親戚一同および近所の人たちに子供をお披露目することを目的とするパーティーである。 私の場合は、約40名をパーティーに呼んだ。主催者は、私の父と母である。 結婚式のようなものと考えていただければわかりやすいだろうか。まぬかれた人たちはご祝儀を持ってきて、帰りには引き出物を持って帰ってゆく。式の中には、挨拶はもとよりカラオケまで行われる。が、とうの主役の子供はまだ産まれて1ヶ月。何が起こっているのかわかっていないのは言うまでもない。 この式の中で最も「変」な儀式は、招いた客ひとりひとりの席にまわって子供を近くで見てもらう、というところだが、ただ回るのではない。 客の各席を回る際は、子供を抱いて各席を回る人とその後ろにおぼんを持った人の2人で回る。ここで問題なのは、おぼんを持った人はなにをするのか?なのだが、なななんと、客の席に行くと客は当たり前のようにおひねりをポケットから取り出しおぼんに載せるのだ! 当たり前のように金を出す客も客だが、最初からおぼんを持っていくということは、金をくれと言わんばかりである。軽い恐喝である。結局世の中は金なのだろうか。。。 |
節分 | 毎年2月3日。豆をまく儀式である。 こう書けばただの豆まきだが、私の住む地区「鬼ヶ窪」という地名のせいか、豆をまきながらはくセリフは、「福は〜そと、鬼は〜うち。福でもってふっとべろ〜」である。まったく意味がわからないが、伝統である。 ちなみに「つくばの昔話」という本にこの儀式が載った。(鬼を崇めるなんて、そりゃあ載るよな) さらに余談であるが、「福は〜そと!」と本当に叫んだ人は私はまだ見たことがない。 |