入院経過
入院経過
*このページは筆者が実体験と見聞きしたことを記述しています。医学的な正確さを保証するページではないことをご承知置き下さい。
   ここでは、同様な病気の方の参考になればと、還暦を過ぎて受けた神経根症手術の顛末を、患者として書いています。
 
 
・2009.5.26(火)
 (入院当日)
 AM 9:00より入院手続きを行う。T字帯や板オムツ、水のいらないシャンプーなど買い求めて、病室へ。
 62才で入院初体験。家族が入院するのと自分が入院するのとでは、いささか勝手が違う。同行する入院経験者の妻が頼り。
 看護婦さん、麻酔担当、執刀担当の医師等から夫々の担当分野に関する情報を聞く。病名は「頚椎症性神経根症、筋萎縮症」と呼ぶのだそうだ。
 手術には麻酔医をはじめ、黒子になってサポートしてくれる多数の人がいる。彼らに今更ながら感謝!!
 手術予約時は午前のつもりだったが、全身麻酔で明日 13:30 麻酔吸引開始とのこと。いずれにしても緊急を要しない手術なのだから気楽に行こう。
 手術の実質時間は 1.5時間、前後の麻酔処理を入れて、3時間位の手術とのこと。麻酔中、咽には管を入れて呼吸を保つとのこと。
 執刀担当医から、左背後から、第6、7頚椎を削る手術になると、「手術承諾書」に、図入りで説明を書いてくれた、所詮細かいところは「馬の耳に念仏」だが、インターネットで調べた一般的な「頚椎椎弓形成術」よりは軽い手術になったようなので、安心。
 もちろん事前に頂いていた「頚椎椎弓形成術の入院計画書」に記載の首周りの装具も不要とのこと。もっとも向こうは元々その積もりの計画だったのでは? とも思う。
 手術準備として、頚部の院内MRI写真を撮る。首上部の髪を剃り、シャワーで体を洗う。普通の夕食を摂って準備完了。
 24:00 以降明後日の朝迄は絶飲食。ただし、飲水は 6:00 迄、管理状態で可能とのこと。
・2009.5.27(水)
 (手術当日)
 愈々手術当日。今日は一日中飲まず食わずだ。飲まず食わずで一日持つか心配、と思っていたら、7:00に浣腸もするという!!  昨日の夕方、大もしているのにと思ったが、同じくらい出て来た。
 8:00に手術着に着替え。8:30 になったら、点滴を入れにくる。
 12:00 前に妻と義姉が来る。13:20ナースに付添われて歩いて手術室へ。麻酔の医師がお出迎え。ベッドに寝かされると、間も無く麻酔が効いてきて意識は無くなる。
 朦朧としながらも意識が戻ったのは、18:30過ぎ、回復室において。それをみて妻と義姉は帰ったようだ。
 これで今日の一日が終わりかと思うと大間違い、うとうとしては目覚め、まだ暗いのでまたうとうととの繰り返し、また背中の傷の辺りにビー玉を置かれたようでかなり苦痛。とても長くて辛い一夜となる。
・2009.5.28(木)  長くて辛い夜もやがては明ける。朝になってから体を拭いてもらい、パジャマに着替える。もちろん点滴と尿管は入ったまま。そちらの辛さは変わらない。
 第6、7頚椎による神経根圧迫による小指、薬指、中指の痺れや痛みはほぼ取れた模様で、左肩甲骨周辺の痛みは無い。ただし、指の動きの悪さは残ったまま。また新らたに親指、人差し指に痺れが発生する。痺れているが動くので、運動機能低下は感じない。
 朝食は普通食!! 昨日の分も食べる勢いで頂く。ちょっと不安もあったがとりあえず完食。
 普通食で驚いていたら、次はリハビリをするとのこと。ストレッチャーに乗ってリハビリ室に向かう。起立訓練と称し起き上がりの確認。血圧計で確認しながら起立。立ち上がると確かに血圧が下がる。立てる自信があったが立上がると多少ふらつく。麻酔の残りなのか? 取り敢えず起立歩行可の許可も出る。また明日からは手指のリハビリも行うとのこと。
 横になると眠くなるような一日ではあった。体温は若干高め。
・2009.5.29(金)  リハビリ室には歩行器で行く。階段歩行などをした結果、自由歩行の許可が出る。首の傷口はテープ等で自由にはならないが、一歩前進。
 点滴、尿管、傷口の排血用の全ての管を取ってもらう。代わりに抗生物質の錠剤を服用。やはり管や針が体に入っている状態からの開放は快適。パソコンを持ち込み、暇時間対策を実行する。
・2009.5.30(土)  妹と甥が見舞いに来た。土日はリハビリも無いので退屈凌ぎには最適。
 あとは、本を読んだり、このページを書いたりして、退屈凌ぎをする。首が自由には曲げられないので体にはきつい。休み休みやることとする。
・2009.6.1(月)  術後初めて、シャワー利用の許可が出る。事前に傷口周りに防水用にテープを張ってもらう。6日ぶりに髪を水洗したので、すっきりした。水無しシャンプーで洗っていたが、この爽快感は水洗いには叶わない。
 14:00-15:00の間リハビリ、リハビリ室には歩いて行く。脊髄及び手指の改善訓練をする。
・2009.6.2(火)  抗生物質の服用が終了。 14:00-15:00の間、昨日と同様、脊髄及び手指のリハビリ訓練をする。
 訓練後、頚椎のレントゲン写真を撮る。それを医師が病室に持ってきて説明してくれる。
・2009.6.3(水)  手術後一週間が経過。起床間も無く、血液検査の採血を行う。
 14:00-15:00 リハビリ。脊髄及び手指の訓練をする。  16:30-17:00 術後二度目のシャワーを浴びる。
・2009.6.6(土)  愈々、退院の日を迎える。手指の動きはまだまだだが、傷口も落ち着いて来たので朝10:00に退院する。
 当初、2-3週間と言われていたので、多少早めの退院となった。病人にとっては有難い事ではある。  16:30 自宅に着く。住めば都の我が家である。