|
Readeの説
|
彼はフルサイズのバスではなく、小型のバスを考えた場合のみバスが元から今日の弦楽器の仲間である可能性があると考えた。彼は、弦の数、フラットバック、特異な肩 そしてその小さめの中胴を根拠としてバスを viol や gamba タイプとして考えた。f 孔については四弦の種族の楽器が出来た後にそれをコピーした物だとしているが、このロン実は、アーチバックであることを除くと、 da Salo の Storch bass に非常に当てはまる物である。
|
|
Hart説への疑問
|
Hartは疑いなくバスをViola da braccio型の楽器と考えている。彼の言うように多くのイタリアの古いバスは丸いヴァイオリン型の肩を切り落とされるという改造がなされている。これは奏者に対してハイポジションのフィンガリングを容易にさせ、また、楽器を支えることを楽にしている。Hart の説は大きなバスについて考えてみると理解しがたい物となる。今日残っている記録で最も大きな viola da braccio 型のバスは gross quint bassである。 Praetorius によると胴長85.6p、全長125pで gamba型のバスに比するとかなり小さい物となる。 gross quint bassより大きなbraccio族のバスが存在した可能性も無くは無いが、sれならば、Praetorius が Theatrum Instrumentorum に載せたものと思われる。
|
|
da Saloのバス
|
ここで現存する確実にda Salo の作とされるバスの大きさを調べてみよう。 da Salo Stoole bassは胴長122pで大型のバスといえよう。 da Salo Drabonettei bass は胴長117pで現在の7/8サイズのバスに相当する。 da Salo Storch bass は胴長101.6pで1/2サイズのバスよりも小さい。これらの楽器は全て1600年頃の楽器で、viol型、 f 孔、 渦巻のある糸巻箱を持つ。Stoole bassの裏板は不明、 Dragonetti bassはフラットバック、Storch bass はアーチドバックである。
|