クヮーブル研究室 |
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カブトのパワーをどうやって測ればいいか、三日三晩・・・いや三十日三十晩考えた。が、どうしてもいい案が
思いつかなかった。図鑑などでは小さい角にひもをむすび、荷物を積んだおもちゃのトラックや電車を引かせて
いる。しかし、樹液食堂のケンカシーンを見るかぎり、長い角を相手の体の下へ差し込んで、ひょいっと持ち上げて
場外へ放り投げるのが必殺技に違いない。できればこの状態でのパワーを測定してみたい。
その思いを胸に秘め100円ショップで膨大な商品を眺めながら、「コレはいけそうだ!」と確信したのがこの仕掛け
であった。
料理はかり以外で用意するのは、わずか「小型バスケット」と「小型しゃもじ」の2品だけ。たった210円で済み、
しかも製作時間はものの10分とかからない。構造が単純なため、力学的なロスも少ない。
カブト好きのみなさん、ぜひお試しを! そして、カブトの驚くべきパワーを実感していただきたい!
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【超カンタン製作方法】
@バスケットの穴を、しゃもじの柄の幅だけ削って、差し込みます。
もし、しゃもじに比べて穴が大きいようでしたら、しゃもじにビニールテープなどを巻き太くします。
Aしゃもじの柄がはかりの上皿に乗るように、はかり(バスケット)の下に本などをかませ、高さを調節します。
Bカブトが滑らないよう、バスケットの底面に滑り止め用のコルクボード、布、マジックテープなどを貼ります。
実際は、測定時にカブトの背中を手で押さえていれば、滑り止めは不要です。 |
まずは、さっそく実験開始! |
「クワガタの顎力測定器」の場合は、気分にムラがあったり本能的に異物感を感じるせいか、測定に時間が
かかりましたが、カブトは素直で何の疑いもなくしゃもじを敵と信じ、持ち上げてくれます。
すぐに700〜800gという数字がでて、クワガタの顎力並はあるな!と喜び、2、3回トライしてみたところ、なんと
料理はかりの測定限界・1kgを突破してエラー表示に!! シーソーの中心から柄の方の距離が短いと、少し数値が
大きくなりますが、それにしてもこの背筋?には恐れ入りました! |
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2kg用のはかりで再計測 |
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台所を探してみると、ほとんど死蔵されている「アナログ上皿ばかり(2kg用)」を発見! もう9月も半ばを過ぎ、
カブトが存命のうちにと急いで計測してみる。バスケットとカブトの背中を押さえながら針の動きを注視すること
5分間。
------その瞬間最大値は、1070gであった! |
結果と考察 |
カブトの体重は7g。角で持ち上げるパワーは、体重の100倍以上あるといえるのではないだろうか。
来年は多数の元気な個体で体重別あるいは角の長さ別に計測し、結果をくわしくまとめてみたいと思う。
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