安全と快適作業のためのFAQ

ガス切断やガス溶接作業をおこないたいのですが、どのような資格が必要ですか ガス切断や溶接作業では使用する器具やガスの取り扱いを誤ると、常に逆火や爆発といった危険性と隣り合わせています。そのため、労働安全衛生法ではこれらの作業をおこなうには作業者が資格を取得する必要があると規定しています。一般にこの資格は、都道府県労働基準局長が指定する者がおこなう技能講習(ガス溶接技能講習)を終了することで取得できます。
ガス切断吹管に点火するには正しいバルブの開閉手順はどうすればよいのですか。 点火操作はまず、燃料ガスのバルブを半回転ほど開き、点火し、次に予熱酸素バルブを徐々に開き炎を調整してから切断酸素バルブを開き、可視気流が伸びていることを確認しましょう。消火の際はこの反対にバルブを閉めていきます。
逆火を防ぐための点火のポイントは、少し大きめな炎にしてから徐々にバルブを絞ります。
アセチレン用の吹管にプロパン用の火口を取付て作業をしようと思いますが? 大変危険ですので、使用ガスに合った吹管、火口を選んで作業して下さい。アセチレンやプロパン、またはエチレンなどの燃料ガスはそれぞれ酸素との混合比率が違うので、ガスに合った器具を使用しないと、異常燃焼を起こし、重大な事故を引き起こす原因になり危険です。
ガス切断をする場合どのような炎に調整するのが良いでしょうか? まず、切断や加熱する材料の板厚に合った能力の吹管や火口を選ぶことが大切な前提条件になります。作業に最適な炎(中性炎)にするには、火口の取り扱い説明書にあるガスの圧力と流量を供給し、適切なバルブ操作をして下さい。
火口の先端に青白く見える白芯炎に不揃いはないか、切断酸素の気流は十分に伸び炎の中心にあるかなどがチェックポイントです。
調整器の正しい操作方法を教えて下さい。 調整器は誤った操作をすると、思わぬ高い圧力がボンベから調整器内部に急激に流れ、ときには圧力計やキャップが吹き飛ぶなどの危険性があるため、調整器の正面に立って操作するのは禁物です。また、ボンベの容器バルブを開く前には圧力調整ハンドルを左に回し、フリーの状態になっていることを確認してから容器バルブをゆっくりと開いて下さい。
ガスを調整器内部に封入したら接続個所や安全弁などのなネジ部に石鹸水を塗布して漏れがないことを確認して下さい。また、いかなる場合も禁油が絶対条件です。油で汚れた手袋で調整器を操作するのは禁物、重大事故の原因になります。
調整器の出流れ現象とはどのようなものですか? 出流れ現象とは調整器の心臓部ともいえるシートとノズルの間に、鉄粉などのゴミが取り付くなどが原因で起きる故障です。具体的にはガスが流れる状態ではないのにもかかわらず、調整器の高圧側のガスが低圧側に流れ込むため、出口からガスが流出したり、出口が閉じられている場合には低圧圧力計の針が上昇し、放置しておくと針が振りきってしまうなど非常に危険な症状が起こります。出流れ現象を起こしている調整器はすぐにメーカーへ修理に出して下さい。
乾式安全器にはどのような機能があるのですか。
定期点検の義務とは何ですか。
乾式安全器の機能としては@逆火を止めて安全器内部で消炎する「逆火防止機構」A逆火による逆流が生じると瞬時に逆止弁を作動させ混合ガスの発生を防ぐ「逆流防止機構」B 逆火が起きたらガス流体の供給を遮断し、火災などの二次災害を防ぐ「供給遮断機構」がある。
乾式安全器の使用で大切なことは、一端逆火が止まっても、なぜ逆火が起きたのか原因を究明し除去してからリセット、再使用することです。正常に使用中の乾式安全器でも、購入後年一回以上の定期自主点検、三年に一回はメーカーの再検査を受けて下さい。
乾式安全器はアセチレン用だけでなく、酸素用などがあるのはなぜですか。 高圧ガス保安法で、溶接または熱切断用のアセチレンの消費設備には逆火防止装置(乾式安全器)の設置が義務付けられています。通常酸素側への逆火の頻度は少ないが、燃料ガスが酸素側に逆流し混合ガスが形成され、逆火などが着火源となった場合には、圧力が高く大きな二次災害につながるケースも考えられます。酸素側にも乾式安全器の設置をすすめます。

資料提供
    株式会社 田中製作所 〒354埼玉県入間郡三芳町竹間沢11

戻る Wel-Net