映画「ライラの冒険」に関して


 2007年末(日本では2008年3月)に公開されることが決まった「ライラの冒険」シリーズ。
 ここでは、映画に関する情報やらなんやらを書き綴っていきたい。


メディアミックス?(2007年 6月17日)
 前回、不安の言葉を書き込んだ直後に日本語版サイトが更新された。
 その中身がまたまたこちらの不安をいや増すような内容。
 簡単にいえば「日本語吹き替え版のライラ役声優オーディション開催告知」なわけだ。

 映画の吹き替え版だとかアニメーション映画なんかにはたまに見られる手法であるが、なんだかきな臭い。
 公募といいながら結果的には芸能プロダクション所属のタレントを売り出すために使われるだけだったりする場合も少なくないと聞いているからだ。

 書店では映画宣伝用の新しい帯を巻いた文庫本が並べられ始めた。
 コピーにはやっぱり三大ファンタジーが登場。
 なんで、我がイオレク・バーニソンをもっと前面に押し出してコマーシャルせんのだ!!
 贔屓の引き倒しと言われようがなんだろうが、第1作のヒーローが彼であるのは間違いないのだから、映画会社も出版社ももっと気合いを入れて頑張ってくれんもんかいな。

 

日本版公式サイト・オープン(2007年5月28日)
 本家(英語版)サイトから遅れること幾星霜。
 2007年5月21日、ようやく日本語版サイトが開設された。(中身は予告編だけ。本家の充実ぶりには比べるべくもない。次第に充実していくことを願おう。)
 予想していた通り、日本での公開は欧米よりも3か月遅れ。完全に『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズと同様の展開である。原作の知名度の低さから考えて当然とはいえ、今回も あわよくば「全米ナンバー1ヒット!!」の看板を引っさげた状態で公開に漕ぎつけたいという興行サイドの思惑が透けて見える。 挙句の果てに、その3か月の猶予期間(?)を最大限に生かすこともできず『ロード〜』のときと同じようなピントはずれな作品紹介が行われてしまいそうで、早くもちょっと 悲観的気分だ。
 原作がキリスト教的世界観に踏み込んだ内容であるだけにプロモーションする側にも苦しいところがあるのは間違いないだろうが、ここはぜひとも作品自体の素晴らしさをアピールしてもらいたいところ。
 少なくとも。「イナゴ少女現る!」などというB級ホラーとしか思われないキャッチコピーで つい最近公開されてしまった不幸な映画の二の舞にならないことを願うばかりだ。(もしも「シロクマ少女現る!!」なんてコピーが使われたりしたら、私は同志とともにギャガに乗り込むつもりだよ、本気で。)
 こんなバカげた心配を書いているのにはちょっとした理由がある。公式サイトで見られる予告編のオープニングが、ある意味とんでもないからだ。
 あんなふざけた予告編はきっと日本独自仕様に違いないとばかり思い込んでいたら、本家のそれも全く同じだった。ひょっとして欧米での原作の知名度もいまひとつなのか?
 だとすると「全米ナンバー1ヒット」もないのかもしれない。
 恐ろしいなあ、「シロクマ少女」とか「ベアに乗った少女」とかが前面に押し出されるようなスポットCMがバンバン垂れ流される日がやってくるかもしれないと考えると。 いや、下手すると(これは大いにありそうなのだが)主人公をさておいて脇役ばかりが目立つCMが流されそうな気配も漂っている。なにしろ、コールター夫人を演じるのがかのニコール・キッドマンなのだ。
 というわけで、及ばずながら普及活動に今まで以上に真剣に取り組もうと考え始めた私なのである。

 ところで、映画版のリー・スコーズビーがすごくいい感じなんだけど。サム・エリオットっていう役者さん、全然知らなかったなあ。